Amazon Web Service (AWS) 監視
- Amazon Web Service (AWS) ――概要
- 新規Amazonの作成、設定、デモ、AddMonitor APIで新規Amazonを追加する
- 監視対象のパラメーター
- サポートするリージョン
- トラブルシュート
Amazon Web Service (AWS)――概要
Amazon Web Service (AWS)は包括的なクラウド コンピューティングのプラットフォームです。多数のクラウド サービスを、世界各地のリージョンとアベイラビリティ ゾーンに分散したデータセンターから、提供しています。AWSの多岐にわたるサービス群では、デプロイやリソース消費の際に何が発生するか、把握できる能力が必要です。
Applications Managerでは、AWSアカウントで利用している複数サービスを堅牢に監視し、インフラやアプリケーションからエンド ユーザー体感にいたるまで、可視化します。
- Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)
- Amazon Relational Database Service(Amazon RDS)
- Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)
- Amazon Simple Notification Service(Amazon SNS)
- Amazon DynamoDB
新規Amazonを作成する
Amazonセットアップの要件は、こちらをクリックして確認ください。
新規Amazonを作成するには、次の手順に従ってください。
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新規監視をクリックします。
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クラウド アプリのカテゴリで、Amazonを選択。
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Amazonサーバーの表示名を指定します。
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ディスカバリと監視を希望するAmazonサービスを、ドロップダウンで選択します。
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APIでAWSを利用するためのアクセス キーIDを入力してください。アクセス キーは20桁の英数字です。
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AWSのシークレット アクセス キーを入力してください。シークレット キーは、英数字40桁です。
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アカウント タイプを選択します。新規追加時は、デフォルトのアカウント タイプはAWSグローバルです。AWS中国リージョンのサービスを監視するには、AWS中国を選択してください。
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ポーリング間隔を指定してください(分)。
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Enterprise EditionのAdminサーバーから新規監視を追加するには、Managedサーバーを選択ください。
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Amazonリソースを関連付ける監視グループをコンボボックスで選択します(任意項目)。監視は複数グループに関連付け可能です。
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監視の追加をクリックすると、ネットワークからAmazonサーバーを検出し、監視が始まります。
Amazonデータ収集設定
Amazonのデータ収集設定を行うには、管理タブへ移動し、ディスカバリから、パフォーマンス ポーリング、Amazonタブと選択します。カスタマイズ可能な設定は、次のとおりです。
- EC2インスタンスの一意の識別子には、インスタンスIDかタグ名を指定できます。
注意:設定後は、一意の識別子を変更すると、既存の監視が削除されます。また、削除済みインスタンスのタグ名で新規インスタンスを起動すると、以前のインスタンスがマージされます。
- EC2インスタンス削除時にアラートするオプションを有効にすると、インスタンス停止時に通知が行われます。
- 停止したEC2インスタンスとLambda関数の削除を有効にすると、AWS側で削除(terminate)したEC2インスタンスとLambda関数は、次回ポーリングの時点で、Applications Managerのコンソールからも完全に消去されます。デフォルトでは、このオプションは無効になっています。停止したEC2インスタンスやLambda関数がApplications Managerのコンソールに残っている場合、まず、AWSコンソールからそれを削除し、そのちこのオプションを有効にしてください。削除からAWSコンソールに反映されるまで、60分かかります。
AddMonitor APIで新規Amazonを追加する
構文
リクエスト パラメーター
APIリクエストにかかわるパラメーターを下に記します。共通リクエスト パラメーターのリストも参照ください。
パラメーター | 説明 |
---|---|
type | 追加する監視のタイプです。Amazonを指定してください。 |
accessKey | APIでAWSを利用する時のアクセス キーIDです。 |
SecretAccessKey | AWSのシークレット アクセス キーです。 |
AccountType | アカウント タイプを指定します。次から選択してください。
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AmazonServices | 監視するAmazonサービスを指します。次の値を指定できます。
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リクエスト サンプル
監視対象のパラメーター
アカウントは、以下のパラメーターや属性にもとづき監視します。属性ではアカウントの機能状況を把握可能です。これら詳細からしきい値を数値型属性に設定することも可能で、しきい値違反の際は通知します。
監視タブをクリックすると、監視カテゴリ ビューに移動します。クラウド アプリ テーブルでAmazon監視をクリックすると、Amazon一括設定ビューが、3つのタブに分類・表示されます。
- 可用性タブでは、過去24時間か30日の可用性履歴を表示します。
- パフォーマンス タブでは、過去24時間か30日のステータスとイベントにくわえ、実行中のEC2・RDSインスタンス総数など、アカウントのKPIを表示します。これら属性のヒート チャートも確認いただけます。
- リスト ビューでは、一括管理設定ができます。Amazonインスタンスすべてを表示するほか、それらの可用性とステータスも包括して把握可能です。
監視名をクリックすると、AWSメトリックが次のタブに表示されます。
インスタンス
このタブでは、アカウントの全体像と、アカウントに存在するEC2インスタンスの情報を提示します。詳細は、EC2監視の解説を参照ください。
パラメーター | 説明 |
---|---|
監視情報 | |
名前 | アカウントの名前です。 |
タイプ | 監視するリソースのタイプ |
ステータス | アカウントのステータス(クリア、警告、重大)。 |
EC2インスタンスの実行総数 | アカウントで実行中のEC2インスタンスの総数です。 |
EBSボリュームの利用総数 | 利用中のEBSストレージ ボリュームの総数を指します。 |
総RDSインスタンス | アカウントに存在するRDSインスタンスの総数です。 |
最新ポーリング時刻 | 最新のポーリングを実行した時刻を指します。 |
次回ポーリング時刻 | 次回のポーリングをスケジュールした時刻を指します。 |
本日の可用性 | 当日のアカウントの可用性ステータス全般を示します。アカウントの7/30レポートと現在の可用性も確認できます。 |
EC2インスタンス | |
インスタンスID | EC2インスタンスの一意の識別子です。 |
リージョン名 | EC2インスタンスが稼働しているリージョンです。サポートするリージョンの解説も参照ください。 |
ステータス | インスタンスの現在のステータスです。ステータスは、実行中、停止済み、シャットダウン、削除済みがあります(running、stopped、shutdown、terminated)。 |
プラットフォーム | インスタンスを実行しているOSを指します。 |
パブリックDNS名 | インスタンスに関連付いたDNS名を指します。 |
EC2インスタンスでは下記の管理アクションを実行できます。
- 削除:アカウントからEC2インスタンスを削除します。
- プラットフォームの割り当て:Windows、Mac OSなどをインスタンスに割り当てます。
- インスタンスの起動:Applications ManagerからEC2インスタンスを起動します。
- インスタンスの停止:Applications ManagerからEC2インスタンスを停止します。
- インスタンスのリブート:Applications ManagerからEC2インスタンスをリブートします。
RDSインスタンス
このタブではアカウントに存在するRDSインスタンスの情報を提示します。詳細は、RDSインスタンスの解説ページも参照ください。
パラメーター | 説明 |
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インスタンスID | インスタンスの一意の識別子です。 |
リージョン名 | RDSインスタンスを実行しているリージョンです。 |
ステータス | インスタンスの現在のステータスです。ステータスには、利用可能、作成中、失敗、リブート中などがあります(available、creating、failed、rebooting)。 |
DBエンジン名 | インスタンスに関連付いたデータベース エンジンの名前です。 |
割り当てストレージ | インスタンスへの割り当てストレージ スペースを指します(GB)。 |
Auroraクラスター名 | Aurora DBクラスターの名前です。 |
クラスター インスタンスのロール | Aurora DBインスタンスと関連付いているロールを示します。 |
クラスター グループ ステータス | DBクラスター グループの現在のステータスです。 |
S3バケット
このタブでは、アカウントに存在するS3バケットの情報を提示します。
パラメーター | 説明 |
---|---|
バケット名 | S3バケットの一意の名前です。 |
バケット サイズ | S3バケットのサイズです(MB)。 |
バケットのロケーション | Amazonがバケットを保存している地理的なリージョンを指します。サポートするリージョンは、こちらのリストを確認ください。 |
作成時刻 | バケットが作成された時刻を指します。 |
仮想フォルダー | S3バケットにあるフォルダーの数です。 |
オブジェクトの数 | S3バケットに保存されているオブジェクトの数を示します。 |
Applications Managerから実行できるS3バケットの管理アクションは、次のとおりです。
- 有効化:S3バケットの監視を無効にします。
- 無効化:S3バケットの監視を有効にします。
- 削除:Applications ManagerからS3バケットを削除します。AWSアカウントでS3バケットを削除した際にご利用ください。
比較レポートは、バケット サイズ、仮想フォルダー、オブジェクト数などの基準でも作成可能です。
SNS
このタブては、通知ステータス(配信と失敗)、SMS配信数、メッセージのスループット(送信と失敗の件数)購読数などのメトリックを把握できます。表示は、リージョンごとでもトピックごとでも可能です。詳細は、SNS監視の解説ページを参照ください。
パラメーター | 説明 |
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出版メッセージ総数 | AWSの対応リージョンすべてにわたる、出版メッセージの総数を表します。 |
配信メッセージ総数 | AWSの対応リージョンすべてにわたる、配信メッセージの総数を表します。 |
通知の失敗総数 | AWSの対応リージョンすべてにわたる、メッセージ失敗の総数を表します。 |
総出版サイズ(KB) | AWSの対応リージョンすべてにわたる、出版メッセージの総サイズです。 |
通知の配信率(%) | メッセージ通知の配信失敗率をトータルで示します(%)。 |
通知の失敗率(%) | メッセージ通知の失敗率をトータルで示します(%)。 |
SMS月間累積料金 | 現在の歴月初めから当日まで、AWS対応リージョンで送ったSMSの、積み上げ料金を指します。 |
DynamoDB
このタブでは、遅延、リクエスト スループット、スロットル エラーなど、Amazon DynamoDBのパフォーマンス メトリック情報が表示されます。Amazon DynamoDBデータベースのリソース利用最適化と、アプリケーションのパフォーマンス向上が可能です。DynamoDB監視の解説ページ
パラメーター | 説明 |
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読み込みキャパシティ ユニット | |
読み込みプロビジョニング量(Provisioned Read) | ポーリング間隔ごとにテーブルやグローバル セカンダリ インデックス(GSI)にプロビジョンされる、読み込みキャパシティ ユニットの数を指します。 |
読み込みプロビジョニング量(平均)[Provisioned Read] | 読み込みキャパシティの平均プロビジョン設定を表します。 |
読み込みプロビジョニング量(最小)[Provisioned Read] | 読み込みキャパシティの最小プロビジョン設定を表します。 |
読み込みプロビジョニング量(最大)[Provisioned Read] | 読み込みキャパシティの最大プロビジョン設定を表します。 |
読み込み消費量(Consumed Read) | ポーリング間隔で消費された、読み込みキャパシティ ユニットの数です。プロビジョンしたスループットの利用率を追跡するのに便利です。 |
読み込み消費量(平均)[Consumed Read] | テーブルやインデックスへのリクエストで、1回ごとに消費する読み込みキャパシティの最多ユニット数を指します。 |
読み込み消費量(最小)[Consumed Read] | テーブルやインデックスへのリクエストで、1回ごとに消費する読み込みキャパシティの最少ユニット数を指します。 |
読み込み消費量(最大)[Consumed Read] | リクエストごとの読み込みキャパシティの平均消費量を指します。 |
書き込みキャパシティ ユニット | |
書き込みプロビジョニング量(Provisioned Write) | テーブルにプロビジョンした書き込みキャパシティ ユニットの数を指します。 |
書き込みプロビジョニング量(平均)[Provisioned Write] | 書き込みキャパシティの平均プロビジョン設定を表します。 |
書き込みプロビジョニング量(平均)[Provisioned Write] | 書き込みキャパシティの最小プロビジョン設定を表します。 |
書き込みプロビジョニング量(平均)[Provisioned Write] | 書き込みキャパシティの最大プロビジョン設定を表します。 |
書き込み消費量(Consumed Write) | ポーリング間隔に消費された、グローバル セカンダリ インデックス(GSI)むけの書き込みキャパシティ ユニットの数を示します。 |
書き込み消費量(平均)[Consumed Write] | リクエストごとの書き込みキャパシティの平均消費量を指します。 |
書き込み消費量(最小)[Consumed Write] | テーブルやインデックスへのリクエストごとの、書き込みキャパシティの最少消費ユニット数を指します。 |
書き込み消費量(最大)[Consumed Write] | テーブルやインデックスへのリクエストごとの、書き込みキャパシティの最多消費ユニット数を指します。 |
読み込みリクエストのスロットル | |
読み込みリクエストのスロットル | 読み書きリクエストがテーブルのスループット設定を超えているのに、キャパシティ ユニットのプロビジョン以上を消費しようとしたり、インデックスの超過を起こしたりすると、DynamoDBはリクエストをスロットルすることがあります。リクエスト データの投入は、Get/Scan/Query/BatchGetなどテーブル上の操作ごとにスロットルを受けたのちに、実行されます。 |
Getリクエストのスロットル | Get操作では、プライマリ キーを用いたリクエストに対して、属性一式が返ります。 |
Scanリクエストのスロットル | Scan操作では、テーブルやセカンダリ インデックスそれぞれにリクエストを行い、1つ以上のリクエストとリクエスト属性が返ります。 |
Queryリクエストのスロットル | Query操作では、プライマリ キーの値をもとにリクエストを見つけます。テーブルやセカンダリ インデックスに複合プライマリ キーがあれば、実行可能です(パーティション キーとソートキー[composite key])。 |
BatchGetリクエストのスロットル | BatchGet操作では、1つ以上のテーブルから、1つ以上のリクエストの属性が返ります。 |
書き込みリクエストのスロットル | |
Putリクエストのスロットル | Put操作では、新規リクエストの作成か、既存リクエストの置き換えを行います。 |
UPDATEリクエストのスロットル | UPDATE操作では既存リクエストの属性編集や、テーブルにリクエストが存在しない場合は、新規追加を行います。属性値は、投稿/削除/追加ができます(Put/Delete/Add)。 |
DELETEリクエストのスロットル | DELETE操作では、プライマリ キーを用いてテーブル内の1リクエストを削除します。 |
BatchWriteリクエストのスロットル | BatchWrite操作では、1つ以上のテーブルで複数のリクエストに投稿/削除を行います(Put/Delete)。 |
読み込みイベントのスロットル | |
テーブル読み込みイベントのスロットル | 期間内の、読み込みイベントのスロットル回数を指します。イベントのスロットルは、Batch操作の失敗時に、発生します。 |
書き込みイベントのスロットル | |
テーブル書き込みイベントのスロットル | 期間内の、書き込みイベントのスロットル回数を指します。イベントのスロットルは、Batch操作の失敗時に、発生します。 |
サポートするリージョン
AWSグローバル リージョン
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- 米国東部(オハイオ)
- 米国東部(バージニア北部)
- 米国西部(北カリフォルニア)
- 米国西部(オレゴン)
- アフリカ(ケープタウン)
- アジア パシフィック(香港)
- アジア パシフィック(ムンバイ)
- アジア パシフィック(大阪)
- アジア パシフィック(ソウル)
- アジア パシフィック(シンガポール)
- アジア パシフィック(シドニー)
- アジア パシフィック(東京)
- カナダ(中部)
- 欧州(フランクフルト)
- 欧州(アイルランド)
- 欧州(ロンドン)
- 欧州(ミラノ)
- 欧州(パリ)
- 欧州(ストックホルム)
- 中東(バーレーン)
- 南米(サンパウロ)
AWS中国リージョン
-
- 中国(北京)
- 中国(寧夏)
新規Amazon追加時は、デフォルトのアカウント タイプはAWSグローバルになっています。中国リージョンでのサービスを監視するにはアカウント タイプにAWS中国を選択してください。
トラブルシュート
ディスカバリやデータ収集ができないインスタンスがある場合(EC2、RDS、S3、SNS)
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- 署名バージョン2(S2)
- 署名バージョン4(S4)
米国東部(オハイオ)、カナダ(中部)、アジア パシフィック(ムンバイ)、アジア パシフィック(ムンバイ)、欧州(フランクフルト)、欧州(ロンドン)では、署名バージョン4のみがサポートされています。旧バージョンのApplications Managerでは、S4のみをサポートするリージョンのディスカバリができません。
対処法:Applications Managerをビルド13600以上にアップグレードしてください。AWS jarの更新で、双方の署名をサポートしてあります。このビルドの段階で、当時利用可能であったリージョンすべてに対応しています。詳細は、対応AWSリージョンの解説をご覧ください。