Red Hat Virtualizationサーバー監視


RHV――概要

Red Hat Virtualization(RHV)は、LinuxやWindowsの負荷を可視化する、オープンでソフトウェア定義のプラットフォームです。RHVインフラストラクチャはKVMハイパーバイザー(カーネル ベースの仮想マシン)を基盤とし、サービス パフォーマンスや事業継続性を確保すべく、リソース・プロセス・アプリケーションの管理ツールを提供しています。

Applications Managerでは、RHEVのハイパーバイザーとゲストVMについて、あらゆる視点から精緻な階層的トポロジ マッピングが可能です。管理者は、一貫した監視システムの構築、ユーザー体感の制御、リアルタイム パフォーマンスの改善を、RHVクラスターにあるミッションクリティカルなサービスで実現できます。

新規RHV監視グループを作成するには

サポート対象のバージョン:RHV 4.2以上

  1. 新規監視グループのリンクをクリックします。
  2. RHEV仮想インフラストラクチャを、監視グループのリストから選んでください。
  3. RHV Serverの表示名を指定します。
  4. RHV Serverを実行しているホストの名前IPアドレスを入力してください。
  5. 認証用のユーザー名パスワードを入力してください。
  6. サーバーが稼働しているポートを入力してください。
  7. VMディスカバリを選択します。その際、ディスカバリを行わない、VMはディスカバリするがメトリックは監視しない、ディスカバリとVMメトリックの監視を行うの3つの選択肢があります。
  8. ポーリング間隔を分で指定してください。
  9. Enterprise EditionのAdminサーバーから新規監視を追加するには、Managedサーバーを選択ください。
  10. RHV Serverを関連付ける監視グループを、監視グループの選択コンボボックスで選びます(任意項目)。監視は複数グループに関連付け可能です。
  11. ホストの取得ボタンをクリックしてください。これによりネットワークからRHV Serverを検出し、監視が始まります。

APIで新規RHV監視グループを作成する

構文
http://[Host]:[Port]/AppManager/xml/AddMonitor?apikey=[API_KEY]&type=[TYPE]&displayname=[DISPLAY_NAME]&host=[HOST_NAME]&port=[PORT]&username=[USERNAME]&password=[PASS_WORD]&pollInterval=[POLL_INTERVAL]&timeout=[TIME_OUT]&discoverVM=[DISCOVER_VM]

リクエスト パラメーター

APIリクエストにかかわるパラメーターを下に記します。あわせてAddMonitor APIに共通のリクエスト パラメーターを参照ください。

パラメーター 説明
type 追加する監視のタイプです。値はRHEVにしてください。
host RHV Serverを実行しているホストの名前を指します。
port RHV Serverが動作するポート番号です。
username RHV Serverのユーザー名です。
password RHV Serverのパスワードです。
discoverVM 仮想マシン ディスカバリの方法を指定します。次の値から選択ください。
  • 1:検出した仮想マシンを管理対象外とし、VMのみ、ステータスと可用性の監視を行います。
  • 2:検出した仮想マシンを管理対象とし、定義済みメトリックのすべてを監視します。
リクエスト サンプル
http://localhost:8989/AppManager/xml/AddMonitor?apikey=47e71c777772a41d1482a394070aaae6&type=RHEV&displayname=rhevtest&host=apm-rhvm1.csez.zohocorpin.com&port=443&username=admin@internal&password=NewPassword&pollInterval=5&timeout=300&discoverVM=2

ユーザー権限

RHV Serverの監視には、管理者権限のアカウントのご利用を推奨します。

監視対象のパラメーター

仮想化テーブルで監視タブをクリックし、監視カテゴリ ビューへ移動します。RHVをクリックしてください。RHV一括設定ビューが3つのタブに分類・表示されます。

  • 可用性タブでは、過去24時間か30日の、RHV Serverの可用性履歴がわかります。
  • パフォーマンス タブでは、RHV Serverの過去24時間か30日について、ステータスとイベントや、CPUとメモリ利用率などのKPI、さらには、これら属性のヒート チャートを確認可能です。
  • リスト ビューでは一括管理設定が可能で、RHV Serverすべてを、その可用性とステータスとあわせて表示します。

RHV Serverは下記のパラメーターや属性にもとづき監視します。属性ではRHV Serverの稼働状況がわかります。サーバーで監視する数値型属性には、しきい値設定も可能です。

可用性タブに表示された監視をクリックすると、RHV Serverの詳細パフォーマンス メトリックが表示されます。メトリックはわかりやすいよう、4つのタブに分類してあります。これらのタブに表示されるメトリックについて、下に説明します。

概要

このタブではRHV Serverのパフォーマンスと可用性全般を提示します。

パラメーター 説明
CPU利用率
CPU利用率 RHV Serverの現在のCPU利用率です(%)。
ユーザー

このタブでは、ユーザーが利用しているCPUの量を提示します(%)。

システム

このタブでは、システムが利用しているCPUの量を提示します(%)。

アイドル ステータス「アイドル」のCPUの量を示します(%)。
メモリ利用率
メモリ利用率 システム全体でのメモリ利用量を示します(%)。
総メモリ 仮想マシンに割り当てられたメモリの総量を示します(GB)。
利用済みメモリ RHV Serverが利用したメモリの量です(GB)。
空きメモリ RHV Serverの残存メモリ量を指します(GB)。
バッファー メモリ RHV Serverにあるバッファーで利用できるメモリの量を指します(GB)。
共有メモリ RHV Serverの共有メモリの量を指します(GB)。
仮想マシン
名前 RHV Serverに存在する仮想マシンの名前を指します。
可用性 VMの可用性を表します(利用可能、利用不能)。
ステータス VMの現在のステータスです(アップ、ダウン)。
メモリ利用率 VMのメモリ利用率です(%)。
CPU利用率 VMのCPU利用率です(%)。
ステータス VMのステータスを示します(重大、警告、クリア)。

メモリ

このタブではRHV Serverのメモリ利用率情報を提示します。

パラメーター 説明
スワップ利用率
総スワップ メモリ ホストに割り当てられたスワップ メモリの総量を指します(バイト)。
空きスワップ メモリ ホストで利用できるスワップ メモリの残存量を指します(バイト)。
使用済みスワップ メモリ ホストが利用しているスワップ メモリの量を指します(バイト)。
スワップ キャッシュ メモリ ホストがキャッシュしているスワップ メモリの量を指します。

ネットワーク

このタブではRHV Serverのネットワーク利用量を提示します。

パラメーター 説明
ネットワーク詳細
名前 仮想ネットワークの名前です。
ステータス 仮想ネットワークの現在のステータスです(アップ、ダウン)。
速度 ネットワークの速度です(MB/秒)。
データ受信 ネットワークで受信するデータの量を指します(MB)。
送信データ ネットワークで送信するデータの量を指します(MB)。
データ受信速度 ネットワークのデータ受信速度を指します(KB/秒)。
データ送信レート ネットワークのデータ送信速度を指します(KB/秒)。
受信エラー ネットワークでのデータ受信時に発生したエラーの数を指します。
送信エラー ネットワークでのデータ送信時に発生したエラーの数を指します。

設定

このタブではRHV Serverの設定詳細を提示します。

パラメーター 説明
CPU詳細
CPUモデル CPUのモデル名です。
CPUコア 利用できるCPUコアの数を表します。
CPUソケット CPU用に利用できるソケット数です。
CPUスレッド CPUで利用できるスレッド数です。
CPU数 利用できるCPUの総数です。
速度(MHz) CPUの速度です(MHz)。
設定詳細
ホスト名 RHVハイパーバイザーのホストの名前です。
ステータス RHVホスト サーバーのステータスです。
OS名 RHV ServerにインストールされているOSの名前です。
バージョン RHVホストが利用しているOSのバージョンを指します。
IPアドレス RHVホスト サーバーのIPアドレスです。
ベンダー名 ハードウェアのベンダー名です。
ハードウェア ファミリー ハードウェアの製品名です。
ハードウェア モデル ハードウェアのモデル名です。
libvirtバージョン libvirtライブラリのバージョンです。
KSM有効 ホストでKSMが有効化されているかを示します。
電源管理 ホストで電源管理が有効化されているかを示します。
UUID ホストの一意の識別子です(Universal Unique Identifier)。
VM数 RHVホスト内で利用できる仮想マシンの数です。