s Cephストレージ監視|Applications Managerユーザー ガイド

Cephストレージ監視

Cephはオープン ソースのプラットフォームで、オブジェクト、ブロック、ファイル用のスケーラブルなストレージを、単一の分散クラスターで提供します。単一障害点の無い完全な分散型システムで、エクサバイト レベルまで、自由に拡張できます。Applications Managerは、Cephストレージのパフォーマンスを監視し、分散クラスターの全体の維持やOSDノードの可用性確保に役立つほか、プレースメント グループとストレージ可用性を前もって追跡しています。

Ceph監視

Cephストレージのサポート対象バージョン:v0.66以上。Applications ManagerではJSONで出力を取得しますが、CephがJSONでの出力に対応したのは、v.0.66からです。

Cephストレージ クラスター監視の要件:Cephストレージ監視のパフォーマンス統計を収集するには、ceph.keyringファイルの読み込み権限が必要です。こちらを確認ください。

監視する属性:下記、Cephストレージ パラメーターのセクションで、属性を説明しています。

Cephストレージ監視を作成するには、次の手順に従ってください。

  1. Cephストレージ監視の表示名を指定します。
  2. Cephストレージ クラスターを実行しているホストのホスト名IPアドレスを入力してください。
  3. コマンド プロンプトの最後の文字を指定します。デフォルトでは$となっており、>、#なども指定できます。
  4. ユーザー名パスワードを入力してください。
  5. Cephストレージ監視のポーリング間隔を指定します。
  6. Enterprise EditionのAdminサーバーから新規監視を追加するには、Managedサーバーの選択が必要です。
  7. コンボボックスから監視を関連付ける監視グループを選びます(任意項目)。監視は複数グループに関連付け可能です。
  8. 監視の追加をクリックします。これによって、ネットワークから監視を検出し、監視を始めます。

Cephサーバー:監視対象のパラメーター

監視タブをクリックして、監視カテゴリ ビューへ移動してください。サービス テーブルでCephストレージをクリックすると、一括設定ビューが3つのタブに分類・表示されます。

  • 可用性タブでは、過去24時間か30日の可用性履歴がわかります。
  • パフォーマンス タブでは、過去24時間か30日のステータスとイベントがわかります。
  • リスト ビューでは、一括管理設定も可能です。

監視名をクリックすると、全サーバーの詳細が、次のタブに表示されます。

パフォーマンス概要

  • アクティブPG:Cephのリクエスト処理先プレースメント グループを指します。
  • クリーンPG:Cephが全オブジェクトを、正しい回数レプリケートしたプレースメント グループを指します。
  • アクティブPG:Cephのリクエスト処理先プレースメント グループを指します。
  • リマップPG:一時的に、CRUSHの指定とは異なるOSD群にマッピングされている、プレースメント グループを指します(Controlled Replication Under Scalable Hashing)。
  • アクティブPG:Cephのリクエスト処理先プレースメント グループを指します。
  • 劣化PG:プレースメント グループに存在するオブジェクトのうち、正しい回数のレプリケーション完了していないオブジェクトがある状態を指します。
  • ダウンPG:必要データのあるレプリカがダウンし、オフラインになったプレースメント グループを指します。
  • リマップPG:一時的に、CRUSHの指定とは異なるOSD群にマッピングされている、プレースメント グループを指します(Controlled Replication Under Scalable Hashing)。
  • ピアリングPG:ピアリング中のプレースメント グループを指します。
  • アクティブPG:Cephのリクエスト処理先プレースメント グループを指します。
  • クリーンPG:Cephが全オブジェクトを、正しい回数レプリケートしたプレースメント グループを指します。
  • スクラブPG:Cephが不整合チェックを実行しているプレースメント グループを指します。
  • ディープPG:自動定期ディープスクラブを、Cephが実行しているプレースメント グループです。
パラメーター 説明
PGステータス
PG (プレースメント グループ) プレースメント グループの数です。
アクティブPG(Active PGs) アクティブ プレースメント グループの総数です。(Cephのリクエスト処理先プレースメント グループを指します。)
アクティブ+クリーンPG(Active+Clean PGs) アクティブPGとクリーンPGの合計です。
アクティブ+リマップPG(Active+Remapped PGs) アクティブPGとリマップPGの合計です。
アクティブ+劣化PG(Active+Degraded PGs) アクティブPGと劣化PGの合計です。
ダウン+リマップ+ピアリングPG(Down+Remapped+Peering) ダウン、リマップ、ピアリング中のプレースメント グループの総数です。
アクティブ+クリーン+スクラブ+ディープPG(Active+Clean+Scrubbing+Deep) アクティブ、クリーン、スクラブ、ディープの各プレースメント グループの総数です。
ダウン 必要データのダウンでオフラインになっている、レプリカ プレースメント グループの数を指します。
劣化(Degraded) 正しい回数レプリケートされていないオブジェクトがある、プレースメント グループの数を指します。
ピアリング ピアリング実行中のプレースメント グループの数です。
未完了(Incomplete) 未完了ステータスのプレースメント グループの数を表します。すなわち、発生した可能性がある書き込み情報がPGにかけていたり、正常なコピーがない状態を表ししています。
膠着(Stale) ステータス不明のプレースメント グループの数を表します。PGマッピングの変更以降、更新情報を監視で受け取っていません。
OSDステータス
OSD 存在するOSDの数を表します。
OSDアップ(OSDUP) 実行中のOSDの数です。
OSDイン(OSDIN) クラスター内のOSDの数を示します。
OSDアウト(OSDOUT) クラスター外のOSDの数を示します。
OSDインかつダウン(OSD In and Down) この属性では、ステータスが正常ではないクラスターの数を示します。判定には、OSDがクラスター内にあり、かつ、ダウンと判定されていることを基準にします。
フル OSDがフルであることを示します。
ほぼフル OSDがフルに近づいていることを示します。
時刻チェック
監視名 クラスターにある監視の名前です。
重要度 監視のステータス重要度を示すメッセージです。

監視詳細

パラメーター 説明
監視ステータス サマリ
監視名 監視の名前です。
総(GB) 総ディスク メモリ量を指します(GB)。
利用済み(GB) 総利用済みメモリを指します(GB)。
利用可能(GB) 利用できる空きメモリを指します(GB)。
利用可能(%) 利用できる空きメモリの割合を表します(%)。
最新更新 監視ステータスの最新更新時刻を指します。
重要度 監視のステータスの重要度です。
ランク クラスターにあるCeph監視のランクを示します。ランクは、監視の追加や削除のたびに、計算し直します(値が小さいほど、ランクは上です)。ランクが一番上のものは、リードや管理者となります。リードがダウンすると、クライアントはリードへの接続を試みたのち、次のランクの監視に接続します。
監視アドレス 監視マップで互いを検出するのに必要なアドレスです。

ストレージ可用性

パラメーター 説明
読み込みバイト データ読み込み速度を表します(バイト/秒)。
書き込みバイト デー書き込み速度を表します(バイト/秒)。
データサイズ 総ストレージ データサイズ(GB)
総バイト 利用できるストレージ総容量です(GB)。
利用可能 利用できる空きストレージ総容量です(GB)。
利用済み 利用済みストレージ スペースの総量を表します(GB)。
利用可能% 空きストレージ スペースの割合を表します(%)。
利用率(%) 利用中のストレージ スペースの割合を表します(%)。
メモ:Cephストレージ監視でJSON情報を取得するしくみは、blog記事(英語)も参照いただけます。