SAP Server監視
SAP Server監視を作成するには
SAP Server監視の要件:SAP Javaコネクター(JCo)がApplications Managerのクラス パスに必要です。詳細は、製品自体の要件ページに記載があります。
Applications ManagerにSAP Server監視を作成するには、下記の手順に従います。
- 新規監視をクリックします。つづいて、SAP Serverをクリックしてください。
- ホスト名/IPアドレスを指定します。
- ネットワークのサブネット マスクを入力してください。
- ルート ストリングで接続チェック ボックスを選択し、SAP Serverへの接続に使うSAPルート ストリングを入力します(任意項目)。
- SAPログオン クライアントを入力してください。
- SAPシステム番号を入力してください。
- SAPログオン言語を入力してください(例:英語ならEN)。
- ポーリング間隔を入力してください(分)。
- Enterprise EditionのAdminサーバーから新規監視を追加するには、Managedサーバーを選択します。
- SAPのユーザー名とパスワードを入力してください。
- コンボボックスから監視を関連付ける監視グループを選びます(任意項目)。監視は複数グループに関連付け可能です。
- 監視の追加をクリックします。SAP監視を追加すると、新しいSAPリソースの情報が表示されます。
SAP監視作成には、SAPユーザー プロファイルに、次の認可オブジェクトが必要です:S_RFC、S_XMI_LOG、 S_XMI_PROD(SAP監視追加の最小要件)。
SAP監視では、SAP環境の可用性とパフォーマンスを、中央Webコンソールで監視できます。SAP監視は、SAP CCMS (Computer Center Management System) を利用し、有用なシステム情報の取得や、障害管理・レポーティング機能を実現しています。
可用性タブでは、過去24時間か30日の可用性履歴がわかります。パフォーマンス タブでは、過去24時間か30日のステータスとイベントがわかります。リスト ビューでは、一括管理設定が可能です。
監視対象のパラメーター
SAPでは次のパラメーターを監視します。
メモ:中止したバックグラウンド ジョブと履歴を確認するには、こちらのアイコンをクリックします。
SAP RFC監視
RFC(リモート関数呼び出し:Remote Function Call)は、SAPシステム間通信に使う、SAP標準インターフェースです。RFCはリモート システムで実行する機能を呼び出します。Applications Managerでは、キューRFC(qRFC)とトランザクションRFC(tRFC)関連のメトリックを監視します。
- QOUTスケジューラー(SMQS):QOUTスケジューラーはqRFC送信キューを処理し、qRFC呼び出しの送信を制御します。情報はQOUTスケジューラーの監視に利用できます。
- QINスケジューラー(SMQR) :QINスケジューラーはqRFC受信キューを処理し、受信したqRFC呼び出しの処理を制御します。情報はQINスケジューラーの監視に利用できます。
- QOUTデータ(SMQ1) :QOUTデータは個々のqRFC送信キューの監視に利用できます。
- QINデータ(SMQ2):QOUTデータは個々のqRFC受信キューの監視に利用できます。
- トランザクションRFC(SM58) :監視対象SAP Serverで実行される、あらゆるトランザクションRFCがこちらにリストアップされます。
パラメーター | 説明 |
---|---|
QOUTスケジューラー(SMQS) | |
クライアント | ログオン クライアントを表します。 |
ステータス | SMQS実行時点でのスケジューラーのステータスです。システム障害、通信エラー、非アクティブ、待機、接続待期、起動中、アクティブがあります(SYSFAIL、CPICERR、INACTIVE、WAITING、WAITCONN、STARTING、ACTIVE)。 |
時刻 | 最新更新時刻を指します。 |
グループ | スケジューラーの所属先グループです。 |
ホスト | スケジューラーを実行しているホストを指します。 |
QINスケジューラー(SMQR) | |
クライアント | ログオン クライアントを表します。 |
ステータス | スケジューラーのステータスです。次のものがあります。システム障害、通信エラー、非アクティブ、リソース不足、待機中、バッチ、アクティブ、起動中があります(SYSFAIL、CPICERR、INACTIVE、RESOURCE LACK、WAITING、BATCH、ACTIVE、STARTING)。 |
時刻 | 最新更新時刻を指します。 |
グループ | スケジューラーの所属先グループを指します。 |
ホスト | スケジューラーを実行しているホストです。 |
QOUTデータ(SMQ1) | |
クライアント | ログオン クライアントを表します。 |
キュー名 | キューの名前です。 |
宛先 | キューがターゲットする宛先です。 |
ステータス | キューの現在のステータスです。SYSFAIL、CPICERR、STOP、SYSLOAD、VBERROR、READY、RUNNING、NOSEND、NOSENDS、WAITING、WAITSTOP、WAITUPDA、RETRY、ARETRY、ANORETRY、MODIFY、EXECUTED、AFINISH、FINISHがあります。 |
メッセージ | キュー実行中のメッセージを示します。 |
時刻 | 最新更新時刻を指します。 |
QINデータ(SMQ2) | |
クライアント | ログオン クライアントを表します。 |
キュー名 | キューの名前です。 |
ステータス | キューの現在のステータスです。SYSFAIL、CPICERR、STOP、READY、RUNNING、WAITING、WAITSTOP、RETRY、ARETRY、ANORETRY、MODIFY、EXECUTED、NOEXEC、AFINISH、FINISH、SAVEDがあります。 |
メッセージ | キュー実行中のメッセージを示します。 |
時刻 | 最新更新時刻を指します。 |
トランザクションRFC(SM58) | |
トランザクションID | トランザクションの識別子です。 |
機能名 | ランザクションで実行する機能の名前です。 |
宛先 | 機能実行のターゲットとする宛先です。 |
呼び出し元 | トランザクションを呼び出したユーザーを指します。 |
ステータス | トランザクションのステータスです。CPICERR、SYSFAIL、CONFAIL、RECORDED、VBERROR、SYSLOAD、RETRY、ARETRY、ANORETRY、EXECUTED、MAILED、READ、VBRECORD、SENDED、DEBUG、VXRECORDがあります。 |
メッセージ | トランザクション実行中のメッセージです。 |
時刻 | 最新更新時刻を指します。 |
トランザクション コード | トランザクション呼び出し元のコードを指します。 |
データ保持:トランザクションRFCでは、生データは2時間分のみを保存します。SAPシステム側で膨大なトランザクション データを利用できるため、Applications Managerでデータベースを拡張し、二重のデータ保存をする必要はありません。Applications Managerは2時間が経過したデータをデータベースから削除します。
データのアーカイブ:Applications Managerでは次の理由で、トランザクション データのアーカイブを行いません。- 生データは2時間経過で削除します。
- 膨大なトランザクション データのアーカイブ作成は、拡張性の観点から限界があります。
トランザクションRFCにはアラート履歴は利用できますが、レポートはできません。