リアルブラウザー監視
リアルブラウザー監視(以下、RBM)は、エンドユーザーの体感監視を可能にします。
Applications ManagerのRBMは、事前にURLの遷移を記録します。
監視拠点に仕込んだエージェントをエンドユーザーに見立てて、定期的に監視を行うことでエンドユーザーの体感監視を行っています。
参考:Applications Managerで行う外形監視
リアルブラウザー監視は現在、以下のブラウザーをサポートしています。
目次
- リアルブラウザー監視の概要
- システム要件
- Mozilla Firefoxを使用する場合の監視方法
- Microsoft Edgeを使用する場合の監視方法
- Google Chromeを使用する場合の監視方法
- Webトランザクションレコーダーを使用する場合の監視方法(廃止)
- Selenium IDEを使用する場合の監視方法
- リアルブラウザー監視(RBM)用のブラウザー拡張機能(推奨)
- RBMダッシュボード
- 監視対象のパラメーター
- よくある質問(FAQ)
リアルブラウザー監視の概要
リアルブラウザー監視とは、エンドユーザー監視(以下EUM)の監視機能の1つです。
EUMエージェントをApplications Managerとは別のサーバーにインストールし、事前に登録したWebトランザクションを監視します。
登録したWebトランザクションの可用性やレスポンスタイム、ページの読み込み速度を監視することで、お客様のアプリケーションのボトルネックを明確にします。
エージェントをエンドユーザーに見立てて監視を行うことができるため、より詳細なユーザーエクスペリエンスを監視することが可能です。
Applications Managerで行う外形監視
リアルブラウザー監視の追加方法
-
EUMエージェントをインストール
EUMエージェントのインストールとアンインストール - [新規監視]→[新規監視の追加]をクリック
- Webサーバー/サービスカテゴリの[リアルブラウザー監視]を選択
システム要件
リアルブラウザー監視を行う拠点(Applications Managerとは別のサーバー)に、EUMエージェントをインストールします。
EUMエージェントのシステム要件は、エンドユーザー監視システム要件をご参照ください。
Mozilla Firefoxを使用する場合の監視方法
導入アーキテクチャとシステム要件
- RBMのコンポーネント:再生を実行するロケーションにインストールしたEUMエージェント、およびApplications Managerサーバー。※EUMエージェントのバージョンは11.0.0以降である必要があります。
- EUMエージェント(.exeダウンロード)は、専用のWindowsマシン(Mozilla Firefoxv81を搭載した256MB RAM、1 GB HD)のクライアントPCにインストールする必要があります。Firefoxをご利用の場合は、EUMエージェントはバンドルされているため、バージョンが合っているかどうかの心配はありません。ただし、Applications ManagerはWindowsまたはLinuxにインストールできます。これは、ProfessionalEditionおよびEnterpriseEdition(管理対象サーバーを使用)で機能します。
- Mozilla Firefoxバージョン81のシステム要件はこちらをご参照ください。
Microsoft Edgeを使用する場合の監視方法
導入アーキテクチャとシステム要件
- RBMのコンポーネント:再生を実行するロケーションにインストールしたEUMエージェント(Edgeサポート付き)、およびApplications Managerサーバー。※EUMエージェントのバージョンは15.0.0以降である必要があります。
- EUMエージェント(.exeダウンロード)は、Microsoft Edge Browser(バージョン17以降)がインストールされている専用のWindowsマシンのクライアントの場所にインストールする必要があります。これは、ProfessionalEditionおよびEnterpriseEdition(Managedサーバーを使用)で機能します。
- EUMエージェントがインストールされているWindowsマシンにMicrosoft Edge Web Driverをインストールする必要があります。
- 対応するWebDriverのバージョンとそのインストール手順については、こちらをご参照ください。
- Microsoft Edgeブラウザはバージョンごとに必要なドライバが異なることに注意してください。Edgeブラウザーのバージョンを見つけるには:Edgeブラウザーを開く→その他のオプション→設定→下にスクロールしてバージョンを見つけます。
- WebDriverがダウンロードされたら、EUMエージェント設定ページでMicrosoft Edge WebDriverパスを更新し、変更を有効にするためにEUMエージェントを1回再起動します。詳細
Google Chromeを使用する場合の監視方法
導入アーキテクチャとシステム要件
- RBMのコンポーネント:再生を実行するロケーションにインストールしたEUMエージェント、およびApplications Managerサーバー。※EUMエージェントのバージョンは17.0.0以降である必要があります。
- EUMエージェントは、Google Chrome(バージョン65以降)がインストールされている専用マシンのクライアントの場所にインストールする必要があります。これは、ProfessionalEditionおよびEnterpriseEdition(管理対象サーバーを使用)で機能します。
- Chrome WebDriverは、EUMエージェントがインストールされているマシンにインストールする必要があります。対応するWebDriverのバージョンとそのインストール手順については、こちら
- Google Chromeブラウザのバージョンごとに必要なドライバが異なることに注意してください。Chromeブラウザのバージョンを見つけるには、[Google Chrome]→[設定]→[Chromeについて]→[Chromeバージョンの検索]を開きます。
- Web Driverがダウンロードされたら、EUMエージェント設定ページでGoogle Chrome WebDriverパスを更新し、変更を有効にするためにEUMエージェントを1回再起動します。詳細
Webトランザクションレコーダー
Webトランザクションレコーダーツールの提供を廃止いたしました。
最新ビルドでは以下の方法で新規監視追加を行ってください。
- リアルブラウザー監視:リアルブラウザー監視(RBM)用のブラウザー拡張機能
Selenium IDEを使用する場合の監視方法
ユーザーは、事前に記録されたHTMLテストケースをSelenium IDEからインポートし、監視を作成できます。テストケースをインポートする方法は次のとおりです。
- 新規監視追加をクリックします。
- EUM監視の追加カテゴリ配下の[リアルブラウザー監視]を選択します。
- RBMページで、[Create Selenium IDE Testcases]オプションをクリックして、Selenium IDEFirefoxプラグインから既存のテストケースをインポートします。
- 次のフォームに、表示名とポーリング間隔を入力します。
- [参照]ボタンをクリックして、ローカルマシンからSeleniumIDEテストケースをインポートします。
- 現在のテストケースを定期的に再生するロケーションエージェントを選択します。
- [テスト]ボタンをクリックしてテスト再生を実行し、Applications Managerがスクリプトを正常に実行できるかどうかを確認します。失敗した場合、失敗の理由を通知します。データ収集の前にテストケースのエラーを検出するのに役立つため、テスト再生を実行することをお勧めします。
- [保存]ボタンをクリックしてください。
リアルブラウザー監視(RBM)用のブラウザー拡張機能
こちらのユーザーガイドをご参照ください。
RBMダッシュボード
RBMダッシュボードでは、webscriptやトランザクションのステータスを、複数ロケーションから見た場合はどうなるか、把握できます。表示されるスクリプトをクリックすると、それぞれ、次のメトリックを表示するページヘ移動します。
総トランザクション時間はwebscript稼働箇所の別ロケーションから見て、図表で示します。
現在のステータスと応答時間(ミリ秒)はテーブルで表示します。最大応答時間はページでハイライト表示されています。これによって、トランザクションが遅くなるのは訪問者がどこにいる場合か、把握できます。
一連のトランザクションのうち、それぞれのURLのパフォーマンスは、各地域のロケーションから見てどうなるか掌握可能です。トランザクション内の全URLも、それぞれのURLごとの応答時間も、複数ロケーションから測定して表示します。応答時間が最も遅いロケーションは、はハイライト表示されています。リストから応答時間の値をクリックすると、URLごとの「監視情報」ページに移動します。
- 訪問者ロケーションごとに見た、トランザクション時間(エージェント):
- 訪問者ロケーションごとに見た、トランザクションの現在のステータスと応答時間:
- トランザクションにあるそれぞれのURLの応答時間:
監視対象のパラメーター
監視タブをクリックし、監視カテゴリ ビューへ移動してください。Webサーバー/サービス テーブルで、リアル ブラウザー監視をクリックしてください。RBM一括設定ビューは、3つのタブに分類されています。
- 可用性タブでは、過去24時間か30日の可用性履歴がわかります。
- パフォーマンス タブでは、過去24時間か30日のステータスとイベントがわかります。
- リスト ビューでは、一括管理設定が可能です。
監視情報
パラメーター | 説明 |
---|---|
名前 | 監視の名前です。 |
ステータス | 監視ステータスを依存性にもとづき示します(クリア、警告、重大)。 |
ポーリング間隔 | ポーリング間隔に設定されている時間を示します。 |
エージェント | EUMエージェントの名前です。 |
スクリプト | webscriptの名前を指します。 |
可用性 | 現在の監視ステータスを、アップとダウンで示します。 |
検証 |
コンテンツ チェック、要素チェックの結果を、URLごとに更新します。
|
パフォーマンス - 最新1時間
パラメーター | 説明 |
---|---|
トランザクション時間 | URLすべてのトランザクション全体を読み込む際の所要時間を示します。 |
応答時間 | Webトランザクション全体の平均応答時間です。 |
ステップ ページ読み込み時間 | トランザクションにある個々のURLを読み込む際の所要時間を示します。 |
Webページ分析:
Webページのスクリーンショットと、読み込み時間、ページにある画像・CSS・JavaScriptなどのサイズ等、各種情報を表示します。Webサイトの最適化とページ読み込み時間の削減に有用です。スクリーンショットとメトリックはデフォルトで表示されます。デフォルトから変えるには、監視詳細ページの監視アクション メニューから監視の編集へと進んでください。
よくある質問(FAQ)
1:リアル ブラウザー監視とURLシーケンス監視の違いは何ですか?
URLシーケンス監視 | リアル ブラウザー監視 | |
---|---|---|
監視の内容 | オンライン ショッピング カートなど、複数ステップからなるWebトランザクションを監視し、可用性とパフォーマンスを測定します。URLシーケンスの流れを記録しますが、URLで実行されたアクションは対象外です。 | オンライン ショッピング カードなど、複数ステップからなるWebトランザクションを、実際のブラウザーで監視し、可用性とパフォーマンスを測定します。URLシーケンス監視と違い、異なる地理的ロケーションから見たときのプレイバックをサポートしています。 |
利用例 | Webアプリケーションの応答時間の監視に最適です。 | 利用フォーム記入やAJAXコンテンツのあるWebアプリケーションの監視に最適です。 |
監視のしくみ | サーバー側で監視し、Webページの実際のレンダリングはしません。 | 実ブラウザーでWebページをレンダリングして監視します。 |
取得するメトリック | Webアプリケーション シーケンスののサーバー応答時間を分析します。実際のHTMLコンテンツの応答時間を検討します。 | 複数ステップからなるWebアプリケーションを分析します。サードパーティ サーバーからのCSS、画像、リンクなどを含め、Webページの応答時間を取得します。 |
2:LinuxサーバーにインストールしたEUMで、Firefoxが起動しません
- Mozilla Firefoxのシステム要件を確認ください。Forリアル ブラウザー監視では、Firefoxバージョン45以上を利用します。Mozilla Firefoxバージョン77.0.1のシステム要件は、Mozillaサイトで確認できます。
- Linux環境が要件を満たしていてもブラウザーが起動しない場合は、32ビット用と64ビット用のライブラリがサーバーにあるか確認してください。64ビットLinuxのインスタンスによっては、32ビット ライブラリがデフォルトでインストールされていないことがあります。
- Firefoxを動かす際に必要な32ビット ライブラリは、次の手順でインストールしてください。
1:64ビット システムで32ビットアプリケーションのサポートをアクティブにします。sudo dpkg --add-architecture i3862:APTデータベースを更新してください。sudo apt-get update3:Firefoxが使う32ビットライブラリをインストールします。sudo apt-get install libdbus-glib-1.2:i386 libxt6:i386 libxcomposite1:i386 libstdc++6:i386 libgtk2.0.0:i386 libasound2:i386 -y --reinstall
- ライブラリのインストール後、FirefoxやRBMが起動可能となります。