アプリ パラメーター
概要
アプリ パラメーターはアプリケーションのメトリックを監視する有用な機能です。アプリ パラメーターでは、次の項目が監視可能です。
- 値の大きさを表す数値か、変数の出現頻度
- 値の大きさか、アプリケーションでの演算の出現頻度
たとえば、シンプルなWebリクエストで、API呼び出し1回、データベース操作1回、キャッシュ ヒット1回が発生するものとします。また、1回のリクエストが複数リソースにかかわったり、複数ユーザーが複数リクエストを同時に実行したりするものとします。アプリ パラメーターを利用すれば、この例における、ある期間でのAPI呼び出しの頻度やDB操作の回数が、判定可能です。これによって、該当期間にCPUやメモリが過負荷になっていないかや、アプリのパフォーマンスに影響が出ていないか、判断が容易となります。
現実のアプリケーションでも、DB呼び出しへのヒット頻度、サービス呼び出し、ユーザー定義のフレームワーク呼び出しなどを監視する際、アプリ パラメーター機能が有用です。ヒットの過負荷によるパフォーマンス低下は、アプリ パラメーターのレポートにもとづき、トラブルシュート可能となります。
アプリ パラメーターを使うにあたって
関与する演算
- 合計:ある間隔で1パラメーターに渡されるすべての値の合計です。
- 平均:指定間隔で1パラメーターに渡される値の平均です。
あらゆるパラメーターは出現状況を追跡できるよう、次のメトリックを付けて送信されます。
合計
パラメーター | 説明 |
---|---|
パラメーター名 | アプリケーションでユーザーが指定するパラメーター名です。 |
合計値 | ある間隔における対応パラメーターの集約値を示します。 |
平均
パラメーター | 説明 |
---|---|
パラメーター名 | アプリケーションでユーザーが指定するパラメーター名です。 |
合計値 | ある間隔における対応パラメーターの集約値を示します。 |
最小値 | 特定間隔で捕捉したうちの最小値です。 |
最大値 | 特定間隔で捕捉したうちの最大値です。 |
総数 | ヒットの総数を表します。 |
メモ:アプリ パラメーターAPIは、.NET、Java、Node.jsのエージェントでのみ利用できます。
.NETアプリケーションのインストールの手引き
- APMインサイト.NETエージェントのインストール
- インストール パスに見つかるDotNetAgent.Api.dllファイルを、お客さまアプリケーションへの参照に追加してください。
- 必要箇所に次のコード スニペットを記載します。
- アプリケーションを公開すると、パラメーターのトラッキングが始まります。
構文
合計:
あるパラメーターに特定期間に渡された値の合計を指します。合計が空白の場合、1ずつ増えます。
DotNetAgent.Api.CustomTracker.Increment("keyName");
DotNetAgent.Api.CustomTracker.Increment("keyName", value);
平均:
あるパラメーターに特定期間に渡された値の平均を示します。
DotNetAgent.Api.CustomTracker.Average("keyName", value);
例
public ActionResult Register()
{
DateTime st = DateTime.Now;
double myKeyValue = Convert.ToDouble(Request.QueryString["mykey"]);
// パラメーター"register"は1増え、合計として送信される
DotNetAgent.Api.CustomTracker.Increment("register");
// パラメーター"mykey"はmyKeyValueの分だけ増え、合計として送信される
DotNetAgent.Api.CustomTracker.Increment("mykey", myKeyValue);
double myKeyAvgValue = GetAverageValue();
// パラメーター"myavgkey"は値の分だけ増え、平均として送信される
DotNetAgent.Api.CustomTracker.Average("myavgkey", myKeyAvgValue);
return View();
}
Javaアプリケーションのインストールの手引き
- APMインサイトJavaエージェントのインストール
- エージェント導入の要件に合うか確認ください。お客さまアプリケーションのビルドパスにあるAPI jar(apminsight-javaagent-api.jar)をバンドルしてください。WEB-INF/libに置くのが理想的です。
- 必要箇所に次のコード スニペットを記載します。
- アプリケーションを公開すると、パラメーターのトラッキングが始まります。
構文
合計:
キーの値は1増えます。キーはポーリング間隔ごとにクリアされます。
CustomMetric.increment("key_name")
キーの値は指定値だけ増えます。キーはポーリング間隔ごとにクリアされます。
CustomMetric.increment("key_name", value)
平均:
値は集約後、エージェントが集計し、Applications Managerのサーバーに送出します。
CustomMetric.average("key_name", value)
例
private void generateReport(String type){
CustomMetric.increment(type);
// その他のアプリケーション コード
double averageValue = getAverageValue();
CustomMetric.average(type, averageValue);
}
アプリ パラメーターの表示
アプリ パラメーターを表示するには
- Applications Managerアカウントにログインし、お客さまアプリケーション > アプリ パラメーターと進んでください。
- 演算や変数ごとに作成したアプリ パラメーターは、右側に表示されます。指定した名前と、パラメータータイプが合計か平均かもわかります。
- 表示するパラメーターをクリックしてください。将来の参考とするため、ビューの作成、保存、更新が可能です。