シンプロビジョニングとは?
シンプロビジョニング(Thin Provisioning)は、ストレージの容量を必要な分だけサーバーに割り当てる技術です。
サーバーを構築する際、通常ではストレージが不足することがないようにストレージ容量を多く割り当てます。しかし実際には、サーバーは割り当てたストレージの容量に対して半分以下しか利用しないと言われています。 残りの半分以上は利用されない余剰のストレージ容量となり、効率が良いとは言えません。
シンプロビジョニングでは、サーバーが要求する容量のうち、実際に利用される容量のみを割り当てます。
例えば仮想サーバー用に100GBで作成した仮想ディスクが実際には20GBしか使用していない場合、ストレージ上は20GBしか割り当てませんが、仮想OS上では100GBのディスクとして認識されます。
これにより、サーバーが要求するストレージの容量を満たしつつ、ストレージの利用効率を上昇させることが可能になります。
シンプロビジョニングの導入メリット
シンプロビジョニングを導入することのメリットは以下の2点です。
1.初期費用を低減できる
各サーバーに大容量のストレージを最初から割り当てる必要がなくなります。ストレージにかかる初期費用を抑え、スモールスタートが可能になります。
2.需要変化に柔軟に対応できる
各サーバーに必要な容量のみを割り当てることにより、ストレージ容量を効率的に活用することができます。ストレージを多く必要とするサーバーには多く割り当て、そうでないサーバーには必要最低限のみを割り当てるなど、利用実態に合わせた柔軟なストレージ容量管理が可能になります。
シンプロビジョニングで注意すべきこと
シンプロビジョニングを導入することにより、ストレージを効率良く活用できるようになります。しかし、シンプロビジョニング導入後に注意すべきこともあります。
サーバー側で利用するストレージ容量が増加した場合、実際に割り当てている容量もあわせて増やす必要があります。 サーバー側が必要とする容量が増加し、実際に割り当てているストレージ容量を超えてしまった場合、ストレージへの書き込みができず、サーバーやアプリケーション側でエラーが発生することがあります。最悪の場合、アプリケーションやプログラムが破損してしまう可能性があります。
サーバー管理者は、サーバーが必要とするストレージを常に把握し、サーバー上で稼働するアプリケーションが正常に動作できるようにする必要があります。
しかし、複数台のサーバーの利用状況をサーバー管理者みずからが手動で24時間365日把握して管理することは難しいと言えます。
シンプロビジョニングを導入したサーバー環境のストレージ管理には、ストレージやサーバーの管理を自動化する監視ツールの導入がおすすめです。
シンプロビジョニング環境を効率良く監視できるツール
ManageEngineが提供するサーバー・ネットワーク統合監視ツール「OpManager」は、サーバー環境やストレージ環境を可視化し、管理を効率化するソフトウェアです。
サーバーのディスク使用率やストレージの利用状況を設定の必要なくグラフ化し、利用状況の推移を一目で把握することが可能です。
無料で使えます[機能・監視数 無制限]
ディスク容量管理
OpManagerでサーバーのディスク容量を監視して、サーバーのディスク使用量を監視しましょう。新たに必要となった容量に対応してストレージを適切に拡張するためには、ディスク容量を監視してしきい値を設定することで、容量がしきい値を超えるとアラートが発生し、管理者はサーバーのディスク使用量の増加をただちに把握します。ストレージ容量の管理を効率化することが可能です。
また、アラートの発生をトリガーとしてプログラムの実行や別の機器を起動したりするなどの自動化機能も備えています。
ストレージやサーバー・ネットワークの監視を自動化・効率化する方法をお探しの場合は是非「OpManager」をご検討ください。
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