プロセス監視をSNMPで簡単に実現する方法

ネットワーク統合監視

プロセス監視とは?

ネットワーク、サーバーの監視において「プロセス監視」とは、監視対象のサーバー上で動作するプロセスの稼働状況を監視することを指します。監視対象のプロセスの稼働状況により、アプリケーションが正常に動作しているかを判断できます。

プロセス監視の必要性

24時間365日稼働が当たり前となったネットワークにおいては、システムやネットワークのダウンタイムはビジネスにおける大きな損失となります。ネットワークとサービスの可用性を高く保つことが重要です。

アプリケーションやシステムの死活監視においては、サーバーは稼働していても、必要なプロセスが稼働していないためにシステムダウンとなる場合があります。システムリソースの負荷を十分理解するには、ネットワーク機器やサーバーの稼働状況の把握だけではなく、サーバーで実行されているアプリケーションやサービスのプロセスの稼働状況とパフォーマンスを知ることが重要です。

いざ障害が発生した時に、問題のあるプロセスを素早く特定するためには、常にシステムの稼働状況を把握することが有効となります。

SNMPを用いたプロセス監視の動作

プロセス監視の代表的な手法として、監視用プロトコルのSNMPを用いたプロセス監視をご紹介します。SNMPで稼動中のプロセス名、パス、引数、CPU使用量、メモリ使用量を取得するために参照するOID情報は以下のとおりです。

OIDオブジェクト取得情報
.1.3.6.1.2.1.25.4.2.1.1HOST-RESOURCE-MIB::hrSWRunIndexプロセスID
.1.3.6.1.2.1.25.4.2.1.2HOST-RESOURCE-MIB::hrSWRunNameプロセス名
.1.3.6.1.2.1.25.4.2.1.4HOST-RESOURCE-MIB::hrSWRunPathパス
.1.3.6.1.2.1.25.4.2.1.5HOST-RESOURCE-MIB::hrSWRunParameters引数
.1.3.6.1.2.1.25.5.1.1.1HOST-RESOURCE-MIB::hrSWRunPerfCPU使用CPUリソース
.1.3.6.1.2.1.25.5.1.1.2HOST-RESOURCE-MIB::hrSWRunPerfMem使用メモリリソース
.1.3.6.1.2.1.25.3.3.1.1HOST-RESOURCE-MIB::hrProcessorFrwIDCPUコア数

これらのOID値のうち、hrProcessorFrwID以外のOIDを稼動プロセス毎にGetNextRequest、GetResponseを繰り返してSNMP通信を実施して装置の全稼動プロセス情報を取得します。
上記のオブジェクトを利用するとSNMPが有効になっているサーバーでプロセス監視を実施することが可能です。

しかし、サーバーに個別に監視を設定して、24時間365日監視するのは現実的ではありません。
以上の理由から、多くの管理者が必要な監視をツールで自動化しています。

プロセス監視を簡単に自動化する方法

ManageEngineが提供する「OpManager」もプロセス監視の自動化を実現できるツールのひとつです。OpManagerのプロセス監視機能を活用し、監視対象のデバイスで実行されているプロセスの稼働状況と、プロセスが使用するサーバーリソースの詳細を一目で把握できます。

プロセスのリソース使用率が高くなったら管理者にお知らせするほか、自動でプロセスキルを実行したり別のプロセスを開始したりなど、障害対応の自動化も実現できます。

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関連項目

  • ユーザーガイド
    OpManagerのプロセス監視に関するユーザーガイドをご紹介します。
  • ナレッジベース
    ナレッジベースOpManagerのサービス監視についてのナレッジベースをご紹介します。
スナップショット内のプロセス監視ウィジェット

スナップショット内のプロセス監視ウィジェット

プロセス監視でできること

  • 登録した装置のプロセスを一覧表示
  • プロセスID、プロセス名、プロセスのパス、プロセスの変数による並び替え
  • 複数の同盟プロセスを識別して監視
  • プロセスのCPU使用率・メモリー使用率・インスタンス数の監視としきい値設定
  • メールやWebアラートによる障害通知、ヘルプデスクチケットの発行、スクリプトによる自動化、プログラムの自動実行
  • 当日、前日、直近一週間、直近一カ月、任意の期間におけるプロセスのパフォーマンス傾向レポートを作成
  • 複数のデバイスに一括で同じプロセス監視を適用
  • 障害が発生しているプロセスをツール上から停止

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簡単に!手早く!プロセス監視を設定

httpdプロセスのしきい値設定httpdプロセスのしきい値設定

OpManagerには、1つの監視設定を複数サーバーに一括適用可能な、装置テンプレート機能があります。テンプレートを活用すると、複数のサーバーの監視項目やしきい値などを設定できるようになり、簡単かつ効率的にプロセス監視を実現できます。OpManagerのサーバーやネットワーク機器の監視画面(スナップショット画面)では、プロセスのステータス、CPUやメモリーの使用率の情報をリアルタイムに参照できます。

遠隔地からのプロセス監視と診断による迅速なトラブルシューティング!

ダッシュボード内のトップ10のプロセスレポートダッシュボード内のトップ10のプロセスレポート

予期しないCPU使用率の急上昇やメモリーリークのような状態に陥った時は、迅速な診断とトラブルシューティングが求められます。このような場合には、OpManagerを使って、サーバーにログインすることなくプロセス診断をしましょう。CPUやメモリーの使用率が上位10位に入るプロセスを確認することや、障害の原因であるプロセスを強制終了し、サーバーのクラッシュを回避できます。

すべてのプロセスのデータは自動でわかりやすいグラフや表形式で表示され、レポートとして出力することもできます。

障害発生を素早く検知し、同時にメール通知やスクリプトを実行!

アラート一覧画面アラート一覧画面

OpManagerの障害管理には、特定のプロセスが設定したしきい値を超えた時に、画面上のポップアップやメール、音声でサーバー管理者に知らせる機能があります。
通知機能のほかにも、障害情報に連動し、自動でスクリプトやバッチファイルを実行することや、サービスやサーバーの再起動などの自動化を実現できます。

設定方法(動画)

プロセス監視の設定方法を動画で紹介します。

 

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