監視項目を検討する2つの理由と取るべき手段
システムやネットワークの安定運用を目的に監視ツールを導入する際、監視項目を検討する必要があります。その理由は主に次の2つです。
- 安定運用を実現するために本当に必要な監視項目を抑える必要がある
- ツールによっては監視項目の数でコストが変わる
特に1は、安定運用のために障害発生後にいかに早く原因を切り分け、復旧までの対応を迅速化できるかにかかっているため重要と考えられています。しかし、これを正確に見出すためには「監視」という一般的に難しいと言われる分野に関する専門的な知識と経験が必要となります。
これは「監視間隔をどうするべきか」という検討課題も同じです。
時間をかけずにその知識を習得できるのであれば最適な監視項目、監視間隔を導き出すべきでしょう。しかし、そこに膨大な時間がかかってしまうのであれば、できる範囲から監視をはじめながら最適化を進めていくという選択を取るべきです。なぜなら、監視をはじめない限り今抱えているリスクは大きいまま変わらないためです。
その際に、頼りにしたいのがツールの機能と提供形態です。
もし仮に、本当に必要な監視項目がテンプレートでプリセットされていて、監視項目の数によってコストが変わることがないツールがあれば、監視項目の検討に頭を悩ます必要はなくなります。
テンプレートを搭載した監視ツールでサッとはじめる
世の中には、それぞれの環境に対してベストな監視設定とは言えないまでも、多くの環境にとって必要不可欠な基本的な監視設定がデフォルトで有効となており、さらに環境特有の要件にも応えることのできる監視ツールが存在します。
ManageEngineが提供するOpManagerもそのひとつです。さまざまなベンダー機器に対応した1万以上のテンプレートを搭載し、基本的な監視項目数に制限なく使うことができます。
無料で使えます[機能・監視数 無制限]
ここからは、OpManagerの装置テンプレートについて詳しく説明します。この機能による管理者のメリットは次の3点です。
- OpManagerをインストールしたその日から監視を始められる
- ニーズに合わせてきめ細かくテンプレートをカスタマイズできる
- 一括更新で運用ルールの変更にも柔軟に対応できる
装置テンプレートの特長
監視をする項目や監視間隔は、装置によってさまざまです。例えば、Cisco 7600シリーズのルーターは可用性と帯域利用状況の二点を監視したい。一方で、分散スイッチについては帯域利用状況よりも可用性を監視したい。こんなニーズが考えられるでしょう。したがって、監視対象となる装置の数だけ監視項目を設定しなければなりません。しかし、何百、あるいは何千もの機器に対して、すべて個別に監視項目や監視間隔を設定するには大変な工数がかかります。
そこで、OpManagerの「装置テンプレート」を活用しましょう。装置テンプレートは、各装置に合わせた監視項目と監視間隔があらかじめ定義されているセットです。OpManagerには、1万を超える装置のテンプレートが標準装備されています。この標準装備の装置テンプレートをニーズに合わせて編集するのはもちろんのこと、新たに自分でテンプレートを作成することも可能です。
- インストールしてすぐに使える!1万種類の標準テンプレート
- らくらく作成、らくらく編集!組織のニーズに合わせてカスタマイズ
- 監視項目ごとに設定できる!しきい値や監視間隔などのパラメーター
- テンプレートごとに一括変更!運用ルールの変更にも柔軟に対応
インストールしてすぐに使える、1万種類の標準テンプレート
OpManagerをインストールしたその日から監視を始められるよう、1万を超える装置テンプレートが標準装備されています。Cisco製のルーターや、IBM製、HP製のサーバー、Juniper製スイッチなどを始め、様々な機器に対応しています。
【参考例】Cisco 2800 シリーズのテンプレート内容
- CPU可用性 (監視タイプ:SNMP インターバル:15分)
- バッファーの失敗 (監視タイプ:SNMP インターバル:15分)
- バッファー不足 (監視タイプ:SNMP インターバル:15分)
- メモリー使用率 (監視タイプ:SNMP インターバル:15分)
- 温度 (監視タイプ:SNMP インターバル:15分)
など
無料で使えます[機能・監視数 無制限]
らくらく作成、らくらく編集、組織のニーズに合わせてカスタマイズ
準装備の装置テンプレートの他に、自分でテンプレートを作成して利用することができます。自由に監視項目を組み合わせ、監視間隔やしきい値などを設定するだけで、操作はとても簡単。また、標準装備のテンプレートから少しだけ条件を変えたい場合は、既存のテンプレートを編集するとよいでしょう。装置テンプレートをカスタマイズしておくと、新しい装置を追加する時に大変便利です。
監視項目ごとに設定できる、しきい値や監視間隔などのパラメーター
「しきい値」や「監視間隔」をはじめとした監視の内容を、監視項目ごとに設定・変更することができます。はじめは初期設定の値で運用を始め、状況に合わせて後から編集することも可能です。組織のニーズに合わせた、きめ細やかなサーバー・ネットワーク監視を実現します。
テンプレートごとに一括変更、運用ルールの変更にも柔軟に対応
任意のテンプレートが適用されている複数の装置の設定を、一括で更新することが可能です。サーバー監視やネットワーク監視の運用ルールの変更にも柔軟に対応することができます。
その他のテンプレート
OpManagerでは、装置テンプレートの他にも、インターフェーステンプレートや、サービス監視テンプレート、Windows監視テンプレートなど様々なテンプレートを活用することができます。
例えば、インターフェーステンプレートを設定しておくと、OpManagerがインターフェースを検出した時、予め設定されている使用率、エラー、遅延などの監視間隔やしきい値が自動的に設定されます。このように、インターフェーステンプレートを活用すると、複数の同じ規格のインターフェースを個別に設定する必要がなくなります。
これらのテンプレートは、監視間隔やしきい値などの値を要件に合わせて自由に変更可能です。組織の環境に合わせてテンプレートをカスタマイズし、ネットワークやサーバーの監視にかかる手間を減らしましょう。
OpManagerで利用できるテンプレートの種類
- 装置テンプレート
- インターフェーステンプレート
- サービス監視のテンプレート
- Windowsサービス監視のテンプレート
- プロセステンプレート
- ファイル監視テンプレート
- フォルダー監視テンプレート
- スクリプトテンプレート
- イベントログルールのテンプレート
- SNMPトラッププロセッサーのテンプレート
- Syslogルールのテンプレート
- URLテンプレート
設定方法(動画)
装置登録時に自動で監視設定を行うテンプレートの設定方法を動画で紹介します。