ネットワークトポロジーとは
ネットワークトポロジーとは、ネットワーク内に配置されているクライアントPCやサーバー、ネットワーク機器などの装置がどのように接続されているかを示す言葉です。 また、ネットワークトポロジーを可視化したものにトポロジーマップやネットワーク構成図などが該当します。
ネットワークトポロジーは、その接続形態により6種類に分類されています。
- バス型トポロジー
- リング型トポロジー
- スター型トポロジー
- ツリー型トポロジー
- フルメッシュ型トポロジー
- パーシャルメッシュ型トポロジー
それぞれの形態の詳細な情報は、以下のページをご覧ください。
【関連ページ】ネットワーク構成図とは?ネットワークトポロジーの種類と必要性
ネットワークトポロジーを可視化する目的
ネットワークトポロジーをトポロジーマップやネットワーク構成図で可視化する目的は、ネットワーク監視を効率化するためです。IT装置などの資産管理を目的にネットワークトポロジーを可視化する場合もありますが、多くの企業ではネットワーク監視を効率化するためにトポロジーマップやネットワーク構成図を活用し、ネットワークトポロジーを可視化しています。
それでは、ネットワークトポロジーの可視化はどのようにネットワーク監視を効率化するのでしょうか。主には2つの監視業務を効率化します。
障害範囲の特定
ネットワークトポロジーの可視化は、ネットワーク管理者の業務の中でも重要な障害範囲の特定を効率化してくれます。
あるネットワーク機器に故障などの障害が発生した場合、その故障がどれだけクリティカルなのかを判断する必要があります。この判断をする際に重要な情報になるのが、「故障したネットワーク機器はどこに接続しているのか」という情報です。
例えば、顧客管理システムなどを構築している基幹サーバーへ接続するネットワーク機器で障害が発生した場合、社員は業務に必須のシステムを利用できなくなります。したがって、迅速な対応が求められます。 一方で、あまり利用されていないサーバーへ接続しているネットワーク機器で障害が発生した場合は、それほど迅速な対応は必要ありません。
ネットワークトポロジーを可視化していない場合、このような判断をするための調査はネットワーク機器のルーティング設定を確認したり、ネットワークを構築した担当者に確認するなどの手間がかかる作業が必須になります。ネットワーク障害は緊急性が高い物も多いため、この障害範囲の特定を迅速化することが、ネットワーク障害の素早い解消には不可欠です。
トポロジーマップでネットワークトポロジー可視化しておくことで、上記のような調査を迅速化することができます。
障害の原因特定
ネットワークトポロジーを可視化することは、ネットワーク障害の原因特定も迅速化してくれます。
ネットワークに障害が発生した場合、まず最初に行うことはどこに原因がありそうなのかを調べる調査です。
例えばネットワーク遅延が発生している場合は、ネットワーク機器のパケット処理に負荷がかかっている可能性があります。そのため、ネットワーク内に点在するネットワーク機器のパフォーマンスを確認していく必要があります。ネットワーク機器が数台の場合は1つ1つ確認することも手間ではありませんが、台数が多くなるにつれて確認にかかる時間と手間が増えます。 こういった調査で役に立つのがネットワーク構成図です。
ネットワーク構成図は、ネットワーク機器やサーバーの位置や構成情報に加え、それぞれの装置の稼働状況まで表示できるものもあります。こうすることで、構成図を見るだけでネットワーク全体に点在する装置の状態を確認でき、迅速に障害の原因特定ができます。
トポロジーマップの作り方
トポロジーマップの作り方は、手動で作る方法と自動で作る方法があります。
手動で作る場合
手動で作る場合は、表計算ツールやプレゼンテーションツールなどを使い、手動で装置の設置場所と相関関係をまとめていきます。無料かつ手軽に作れますが、装置の入れ替えや構成変更などが発生した場合は、その都度更新していく必要があります。
10台ほどの装置で構成されるネットワークであれば、手動で作るものでも運用していくのにそれほど手間はかかりません。
自動で作る場合
自動で作る場合は、ツールを活用します。多くの場合は、ネットワーク監視ツールなどの1つの機能としてトポロジーマップを自動作成する機能が提供されています。
例えば、トポロジーマップを作成したい装置群のIPアドレスレンジを指定すれば、ツールが自動的にトポロジーマップを描写してくれます。トポロジーマップを定期的に最新の状態にする作業も自動化してくれるため、装置の入れ替えや構成変更があった場合でも、手動で更新する必要がありません。
ネットワーク構成図の作り方
上記でも紹介したとおり、ネットワーク構成図では装置の稼働状況までを表示することで、ネットワーク監視業務を効率化することができます。/br<> 稼働状況を表示するにあたっては、ネットワーク構成図で可視化する装置を監視している必要があります。そのため、ネットワーク監視ツールの機能を利用し、ネットワーク構成図を作成していくのが、もっとも効率がよく、最新の監視データをネットワーク構成図上に表示することができます。
ManageEngineのOpManagerは、トポロジーマップ自動作成機能デフォルトで提供しているネットワーク監視ツールです。トポロジーマップの自動作成機能に加え、マップ上から各装置の詳細な監視画面へ遷移できる仕様を備え、グラフィカルで簡単にネットワーク構成図を作れるビジネスビュー機能を提供しています。
マップ機能はもちろん、SNMPなどを活用した定常監視、しきい値に基づくアラートなどの通知機能、運用自動化機能など、幅広い機能を年間23.4万円からご利用いただけます。