リソース監視の必要性とは
リソース監視は、システムの障害を未然に防ぎ、安定して稼働させるために非常に重要です。サーバーのリソース状態を把握できていないと、パフォーマンスの低下や高負荷状態といったような障害の兆候を見逃してしまい、やがてはサーバーダウン・システム障害に繋がります。
リソース監視を正しく行えば、障害の兆候を未然に察知し問題が発生する前に修正できるほか、万が一システム障害が発生してしまった場合にも、その原因の特定が容易になり迅速な対応が期待できます。
監視ツール OpManager はこちら
Windowsサーバーでリソース監視を始めるには
Windowsサーバーでのリソース監視は、Windowsの標準機能である「パフォーマンス モニター」を使用して実現できます。パフォーマンス モニターの使用方法を解説します。
Windowsキー + Rを同時に押下し、「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを起動します。
「perfmon.msc」と入力し、「パフォーマンス モニター」を起動します。
左のメニューから「パフォーマンス モニター」を選択し、[+]ボタンを押下します。
追加したいパフォーマンス項目を選びます。
CPU使用率
CPU使用率関連の項目を追加するには「Processor」を展開して項目を選択します。 CPU関連のリソース監視の場合は、まず以下の項目を監視することをおすすめいたします。
- % Processor Time
いわゆる「CPU使用率」です。 - % User Time
CPU使用率のうち、「ユーザーモード」でのCPU使用の割合です。 - % Privileged Time
CPU使用率のうち、「カーネルモード」でのCPU使用の割合です。
CPUには「ユーザーモード」と「カーネルモード」の二種類があります。ほとんどの場合、アプリケーションはユーザーモードで、OSの基本動作はカーネルモードで実行されます。 これら3つのCPU使用率を監視することで、CPU使用高騰の原因がどこにあるかを確認することが出来ます。
プロセスごとのCPU使用率
プロセスごとのCPU使用率の項目を追加するには、「Process」を展開して以下の項目を選択します。
- % Processor Time
プロセスごとのCPU使用率です。
CPU使用率が高いプロセスを簡単に発見することができます。使用率の推移や高騰の時間・タイミングについても確認すると良いでしょう。
メモリー使用量・ページング
メモリー関連の項目を追加するには、「Memory」を展開して項目を選択します。 メモリー関連のリソース監視の場合は、まず以下の項目を監視することをおすすめいたします。
- Available MBytes
利用可能なメモリー領域をMBで表したものです。 - Pages/Sec
1秒あたりに行われたページングの回数です。
コンピュータの動作を速くするためのメモリーの動作として、メモリー上に今後使用するデータや使用したデータなどを保存しておく機能があります。通常のメモリー(物理メモリー)上のデータが一杯になると、メモリー上のデータでしばらく使用していないものをハードディスク上にメモリー用の領域に移動します。ハードディスク上のメモリーは仮想メモリーと呼ばれます。仮想メモリーに配置されたデータが再び必要になると、物理メモリーに戻して再度利用することになります。この、データが物理・仮想メモリー上を行き来することを「ページング」と呼びます。
ハードディスクは物理メモリーよりも処理速度が格段に遅いため、仮想メモリーと物理メモリーを行き来するページングが発生していると、システム全体のパフォーマンスに影響が出やすくなります。
ディスク
ディスク関連の項目を追加するには、「Physical Disk」を展開して項目を選択します。
- %Disk Time
ディスクアクセス時にビジーだった割合を表します。 - Current Disk Queue Length
ディスクに対して、アクセス待ちをしているリクエストの数を表しています。この値が高い場合、物理ディスクの処理速度がI/Oリクエストの数に間に合っていないことを表します。
Windowsサーバーのリソース監視をより手軽に実施する方法
パフォーマンスモニターからWindowsサーバーのリソース監視を行う場合、監視対象の装置の台数が増加するにつれて、手動のコマンド実行による監視の負荷が増大していきます。
より効率的にネットワーク機器を管理・監視するには、自動でWindowsサーバーのリソースデータを収集して解析するツールを使用するのがお勧めです。
ManageEngineが提供する統合監視ツールである「OpManager」は、WMIやSNMPを利用してネットワーク機器を自動で監視し、機器のステータスが一目で分かるように可視化します。Windowsサーバーのほか、Linuxサーバー、スイッチ監視、ルーター監視、ポート監視、アプリケーション監視、イベントログ監視機能などが、Webベースのわかりやすい画面で管理できます。
最初の壁となりがちなツールの導入についても、IPアドレスの範囲を指定するだけで監視対象の装置を検出するディスカバリー機能と、装置ごとに適した監視項目やしきい値を自動で適用する約10,000種類の装置テンプレートにより最短10分で始められます。
ここからは実際にWindowsのリソース監視を行う手順について、OpManagerの体験サイトの画面を例に3ステップでご紹介します。
ステップ1:監視状況の全体像の把握
ログイン後に表示されるダッシュボード画面では、さまざまなウィジェットにより監視状況の全体像を手軽に把握できます。ここから、上部の[サーバー]タブ内の[Windows]をクリックします。
ステップ2:Windowsサーバーのステータスなどの把握
ここでは、監視対象のWindowsサーバーのステータスやIPアドレスなどを把握できます。個別のサーバー名をクリックすることで、詳細画面に遷移します。今回は試しに[OPM-HV1]サーバーを選択しています。
ステップ3:Windowsサーバーの詳細なリソース状況の把握
先ほど選択した[OPM-HV1]サーバーの詳細を把情報を把握できます。サーバーの可用性、パケットロス、応答時間、CPU使用率など、さまざまな情報が可視化されています。また、アラート情報が出ている場合、クリックすることでアラートの詳細画面に遷移することも可能です。
以上のように、OpManagerを用いることで簡単にWindowsサーバーのリソース監視が可能です。Windowsサーバーのリソース監視の自動化・効率化の方法をお探しの場合は、是非OpManagerの概要資料をご覧ください。また、下記のような登録不要で操作できる体験サイトもご提供していますので、お気軽にお試しください。
インストール不要で操作できる体験サイト
ManageEngineのネットワーク監視ツール「OpManager」では、ツールの使用感を確認できるGUIベースのサイトを提供しております。制限はありますが、実際に操作いただくことも可能です。
インストールや設定は一切必要ないので、お気軽にお試しください。