スイッチ監視とは?
自社でネットワークを運用している企業にとって、社内に設置されたL2スイッチ、L3スイッチが機能しなくなることは、社員の業務が停止することを意味します。もしそのスイッチの停止で大きな自社ビルの1フロアにいるすべての従業員に影響が出るとしたらそれは深刻な問題です。そのため、ネットワーク管理者は、万が一スイッチに異常が発生した時にその事実に気づくまでの時間をゼロに近づける必要があります。
スイッチ監視とは、ネットワークの安定運用を目的に、スイッチの状態をリアルタイムに把握するために監視することです。
障害対応を迅速化するために有効な監視項目
また、監視する項目は、スイッチが稼働しているか否かだけでは不十分です。ネットワーク障害の原因は、容量の大きいファイルの送信などによるトラフィックの輻輳などさまざまです。ネットワーク管理者が想像している以上に、ネットワークが混雑している状況が発生しているということも考えられます。
障害対応をより迅速化するためには、例えば、以下の監視項目が有効です。
- 機器の停止
- トラフィック使用率
- パケットロス
- CPU使用率
- 温度
- バッファーの統計情報
また、管理者が知りたい情報のひとつに「ポートの状態」があります。ポート単位でそのステータスが可視化され、ステータスに問題がある場合、通知を受け取れる仕組みは障害対応時の迅速化に大きく貢献します。
ハードルの高いOSSによる監視
これらの監視項目を想定し、スイッチを含むネットワークを効率的に監視することを考える場合の有効な手段がSNMPです。
SNMP監視ツールを選定する際にまず候補にあがるのがOSS(オープンソースソフトウェア)です。その主な理由は、監視のための予算が確保できていないためです。無料でさまざまなことが実現できるOSSですが、構築する際により専門的な知識が必要なため、監視を開始するまでに多くの工数が必要となります。
例えば、レポートやネットワーク図形式での可視化などをする場合、機能を開発する必要があります。
簡単にはじめられるパッケージソフトウェア
そこで検討したいのが、無料でも導入することのできるパッケージソフトウェアです。パッケージソフトウェアは、レポートやネットワーク図などの可視化機能まで標準搭載されているため、シンプルなインストールと簡単な設定ですぐに監視をはじめることができます。ManageEngineが提供するOpManagerもスイッチ監視を簡単に自動化するパッケージソフトウエアです。
スイッチを10分で自動監視!無料で使えます[機能・監視数 無制限]
OpManagerのスイッチ監視機能は、ネットワーク上のスイッチを自動検出します。オプション機能のスイッチポートマッパー(Switch Port Mapper)を導入すればスイッチ専用のマップを生成することも可能です。
これにより各スイッチのポートの状態や可用性を把握することができます。スイッチポートを常時監視し、ポートやスイッチがダウンするとすぐに通知します。重要なポートのみを監視する設定にすれば、不要なアラートを抑制することができます。
スイッチとスイッチポートの可用性監視機能
OpManagerでビジネスビュー(マップ)を作成し、LAN全体を描画することができます。また、リンクダウン時には、自動的にアラート通知をします。OpManagerでは、スイッチとポートの詳細な可用性レポートを生成します。このレポートにより、SLA基準を満たしているかどうかを判断することができます。
ポートのトラフィック監視機能
OpManagerは、トラフィック量、使用率、エラー、SLAの検証に関して、スイッチのポートの監視や障害対応を支援します。また、ポートのトラフィック量や使用率の正確な情報により、LANのトップ占有者を特定することもできます。
その他のスイッチ監視機能
OpManagerには、Switch Port Mapperなどスイッチのリアルタイム情報の監視ツールを実装しています。
Switch Port Mapper
Switch Port Mapperは実用性の高いユーティリティで、スイッチのポートに接続されている機器の一覧を表示することができます。
- ポート使用率やトラフィック量に対し、しきい値アラートの設定が可能
- 潜在的ブロードキャストストームを検知、回避
- 使用率の高いポート、低いポートを特定
- ポートのパケット廃棄開始時のアラート通知