二要素認証(TFA)のセットアップ - PhoneFactor Authenticator

ManageEngineは、電話機ベースのTFAの大手グルーバルパートナーであるPhoneFactorとの連携により、PAM360に簡単で効果的な二要素セキュリティを可能にしました。ManageEngine は PhoneFactor Alliance パートナーであり、PhoneFactor の認証サービスとのシームレスな統合を提供します。

PhoneFactor は、ログイン プロセス中に電話に確認の電話をかけることで機能します。通常の方法で最初の認証を完了し、2 番目の認証段階に進むときは、電話に出て # を押す (または PIN を入力する) だけで、電話ベースの認証として機能します。

このドキュメントでは次のトピックについて説明します。

  1. PhoneFactorはPAM360でどのように機能しますか?
  2. イベントの順序
  3. PhoneFactor認証の有効化
  4. PhoneFactorでTFA有効時のPAM360 Webインターフェイスへの接続
  5. ワークフロー

1.PhoneFactorはPAM360でどのように機能しますか?

ユーザーの電話番号を指定すると、ユーザーがその対応する電話番号にマッピングされます。PhoneFactor エージェント モードでは、電話番号を含むユーザーに関する詳細がエージェントに保持されます。Direct SDKモードでは、電話番号はPAM360データベース自体に保存されます。ユーザーがPAM360にログインしようとすると、, PhoneFactorは、各ユーザーの電話番号を検索し、通話を発信します。

2.イベントの順序

    1. ユーザーは、PAM360 Webインターフェイスへのアクセスを試行します。
    2. PAM360は、Active DirectoryまたはLDAPあるいはローカルにユーザーを認証します。
    3. PAM360は、PohneFactorから第二要素の認証情報を求めます。
    4. PhoneFactor から電話があります。着信に応答し、#を押すか、PINを入力します。
    5. PAM360は、Webインターフェイスへのユーザーアクセスを許可します。

3.PhoneFactor認証の有効化

3.1 前提条件

PhoneFactor 認証を有効にする前に、PhoneFactor を購入する必要があります。詳細については、PhoneFactor Web サイトを参照してください。PhoneFactor を取得した後、環境に PhoneFactor エージェントをインストールするか、PhoneFactor Direct SDK を展開するかなど、特定の認証方法を決定する必要があります。

3.2 TFAのPAM360でのセットアップ

    1. [管理] >> [認証] >> [二要素認証] に移動します。
    2. PhoneFactor オプションを選択します。
    3. [保存]をクリックします。
    4. メモ:先に進む前に、TFAをPAM360のPhoneFactorで有効にするすべてのユーザーの電話番号を入力したことを確認します。PhoneFactor 認証の主連絡先番号として、固定電話番号または携帯電話番号を入力できます。

固定電話番号は次の形式で入力する必要があります:

<国番号> <市外局番付きの電話番号> <内線番号(ある場合)>

例:1 9259249500 292

携帯電話番号は次の形式で入力する必要があります:

<国番号> <携帯電話番号>

3.3 PhoneFactor認証のタイプを決める

PhoneFactor Agent または PhoneFactor Direct SDK をデプロイすることを選択できます。

    メモ:2つの選択肢のうち、PhoneFactorエージェントは、PhoneFactorからの電話着信の応答時、認証のためのPIN入力をサポートしています。Direct SDK モードでは、ユーザーは PIN ではなく # キーの入力を求められます。

3.3.1 PhoneFactorエージェントの構成

PhoneFactor エージェントは、ネットワーク内の Windows サーバー上で実行されます。ここには、PAM360をPhoneFactorで安全確保するセットアッププロセスに案内する構成ウィザードが含まれます。PhoneFactor エージェントは、既存の Active Directory または LDAP サーバーと統合して、一元的なユーザー プロビジョニングと管理を行うこともできます。すべてのユーザー データは、セキュリティを強化するために企業ネットワーク内に保存されます。レポートと監査のために広範なログを利用できます。

PhoneFactor Agent と Web Services SDK を入手して、ネットワーク内の Windows サーバーにインストールします。ウィザードの指示に従ってインストール プロセスを進めます。

1.PhoneFactor出の構成

メモ:PhoneFactorエージェントをすでにインストールしている場合は、この手順をスキップして、直接、手順2に進みます。

  1. エージェントのインストール後、すべてのPAM360ユーザーgとその電話番号(PhoneFactorエージェントに保管されている)がPAM360に追加されていることを確認します。Active Directory / LDAP を PhoneFactor エージェントと統合し、ユーザーを自動的にインポートすることもできます。ユーザーをPAM360のローカル認証で認証した場合、PhoneFactorにそれらを追加して、電話番号についての詳細を手動で入力します。
  2. ユーザーをPhoneFactorエージェントのに追加するとき、PAM360にあるのと同じユーザー名を入力する点に注意してください。(PAM360では、PhoneFactorが認証するユーザーに「PhoneFactorユーザー名」を入力したものとします。PhoneFactor エージェント設定で同じユーザー名をここに入力するように注意してください)
  3. ユーザーのインポート後、電話番号が正しい形式で入力されているかチェックします。
  4. 重要な注記:ユーザー情報とその電話番号は PhoneFactor エージェントで維持されます。つまり、ユーザーはエージェントで指定された電話番号でのみ通話を受信します。電話番号を変更したい場合は、必ずエージェントで変更手続きを行ってください。同様に、新しいユーザーをPAM360に追加する場合、およびTFA through をPhoneFactorから有効にする場合、PhoneFactorエージェントにもユーザーを追加する必要があります。そうしないと、PhoneFactor を介した TFA が機能しません。

2.PAM360での構成

  1. PAM360, の二要素認証コンソールで、認証方法としてPhoneFactorエージェントを選択します。
  2. PhoneFactor にアクセスするための認証情報を入力します。ユーザー名、パスワード、および PhoneFactor エージェントが実行されているホストの URL を入力する必要があります
  3. PAM360と、PhoneFactorエージェントが実行されているホストとの間の通信は、SSLで行われます。そのため、(PAM360に)Web Services SDKのインストール中に指定した)SSL証明書をインポートする必要があります。

PhoneFactor エージェント/Web サービス SDK のインストール中に、自己署名 SSL 証明書を作成するか、すでに利用可能な内部証明書 (独自の証明書) を使用することになります。ここでは、PAM360で、 CAのルートをインポートする必要があります。サードパーティCAが署名した証明書を使用している場合は、,この手順をスキップできます。

PAM360高可用性を構成している場合、PAM360セカンダリサーバーの構成:(PhoneFactorエージェントモード)

PAM360で高可用性を構成しており、PhoneFactorエージェントを展開することを選択した場合、PAM360セカンダリサーバーで以下の構成を行う必要があります。以下に説明するように、CAのルートをインポートしたのと同様に、PAM360セカンダリサーバーでも同じことを行う必要があります。サードパーティCAによって署名された証明書を使用している場合は、この手順を省略できます。

CAのルートをインポートする手順:

  1. PAM360_Installation_Folder>/binディレクトリに移動します
  2. importPhoneFactorCert.bat(Windowsの場合)またはimportPhoneFactorCert.sh(Linuxの場合)を 以下のとおり実行します

    (Windowsの場合)

    自己署名証明書の場合

    importPhoneFactorCert.bat <自己署名証明書の絶対パス>

    独自の証明書またはすでに利用可能な内部 CA の場合

    importPhoneFactorCert.bat <CA のルートの絶対パス>

    (Linuxの場合)

    自己署名証明書の場合

    sh importPhoneFactorCert.sh <自己署名証明書の絶対パス>

    独自の証明書またはすでに利用可能な内部 CA の場合

    sh importPhoneFactorCert.sh <CA のルートの絶対パス>

  3. PAM360 Serverを再起動
  4. 上記を実行したら、CAがPAM360に記録されます。今後、特定の CA によって署名されたすべての証明書が自動的に取得されます。
  5. 手順3に進む - PAM360で必要なユーザーに二要素認証を実行します。
  6. メモ:エンタープライズネットワークセットアップには、プロキシサーバー経由でインターネットに接続する必要があるため、PAM360は、PhoneFactor Webサイトに接続します。([PAM360コンソール] >> [管理者] >> [全般] >> [プロキシサーバー設定])


3.3.2 PhoneFactor Direct SDKでの構成

エージェントを使用する代わりに、PhoneFactor Direct SDKを使用することもできます。これは、PAM360との統合に使用でき、PAM360の既存のユーザーデータベースを利用します。

1.SDKでの設定

PhoneFactor jarsは、PAM360とバンドルされています。したがって、PhoneFactor を購入し、以下の手順 2 で説明するようにライセンスの詳細を入力すれば十分です。

2.PAM360での構成

i. TFAをPhoneFactorからPAM360で有効にするすべてのユーザーの電話番号を含めます。電話番号は適切な形式で入力する必要があります。ユーザーの電話番号がエージェントに記録および保存されるPhoneFactorエージェントは対照的に、Direct SDK,の場合、電話番号はPAM360自体に保存されます。

ii.PhoneFactorコンソールで、PhoneFactorライセンスファイルのパス、PhoneFactor証明書および秘密鍵パスワードを指定します。(これらのファイルは PhoneFactor SDK フォルダーの下に存在します。)

iii.手順3に進む - PAM360で必要なユーザーに二要素認証を実行します。

メモ:エンタープライズネットワークセットアップには、プロキシサーバー経由でインターネットに接続する必要があるため、PAM360は、PhoneFactor Webサイトに接続します。([PAM360コンソール] >> [管理者] >> [全般] >> [プロキシサーバー設定])

PAM360高可用性を構成した場合、PAM360セカンダリの構成:(PhoneFactor Direct SDKモード)

PAM360で高可用性を構成し、また、PhoneFactor Direct SDKモードを選択した場合、PAM360セカンダリサーバーで以下の構成を実行します:

  1. <PAM360-Primary-Installation>/licensesフォルダに進みます。
  2. ファイルlicense.xmlとcert.p12をコピーします。
  3. 続いて、<PAM360-Secondary-Installation>/licensesフォルダに進みます。
  4. 2つのファイルを貼り付けます。

3.4 必要なユーザーに対するTFAの強制

  1. PhoneFactor Authenticatorを前の手順で、認証の第二要素として確認したら、新しいウインドウが開き、TFAを実行するユーザーを選択するよう求められます。
  2. ここから、単一ユーザーまたは複数のユーザーに対してTFA を一括で有効または無効にします。単一ユーザーにTFAを有効にするには、各ユーザー名の横の[有効化]ボタンをクリックします。複数ユーザーの場合は、必要なユーザー名を選択し、ユーザーリスト上部の[有効化]をクリックします。同様に、ここからTFAを無効化することもできます。
  3. [ユーザー] >> [他の操作] >> [二要素認証]の順に移動して、ユーザーを後で選択することもできます。

4.PhoneFactorでTFA有効時のPAM360 Webインターフェイスへの接続

  1. TFA が有効になっているユーザーは、連続して 2 回認証する必要があります。上で説明したように、最初のレベルの認証は通常の認証によって行われます。すなわち、ユーザーは、PAM360のローカル認証またはAD/LDAP認証から認証する必要があります。
  2. TFA が有効になっている場合、ログイン画面の最初の UI ではユーザー名のみが要求されます。ユーザーは 2 番目の手順でのみパスワードの入力を求められます。

5.ワークフロー(PhoneFactorを使ったTFA)

管理者がTFAオプションPhoneFactor AuthenticatorからTFAを選択すると、TFAは下に記載のようになります:

  1. PAM360 Webインターフェイスを起動すると、ユーザーは、ユーザー名を入力し、PAM360にログインして、[ログイン]をクリックする必要があります。
  2. テキストフィールドパスワードで、ユーザーは、ローカル認証パスワードまたはAD/LDAPパスワード(ある場合)を入力する必要があります。
  3. 最初の要素による認証が成功したら、PhoneFactor から電話への呼び出しを待つ必要があります
  4. 電話に応答し、# キーを押すか、指示に従って PIN を入力します。PhoneFactor が認証を処理します。

高可用性を構成している場合:

TFAを有効にするか、TFAの種類(PhoneFactor、RSA SecurID、またはワンタイムパスワード)を変更するたびに、さらに高可用性を構成している場合は、PAM360セカンダリサーバーを一度再起動する必要があります。