ITチケット管理システムとは?
インシデントやサービス要求など、ヘルプデスクやサービスデスクには様々な問い合わせが寄せられます。これらの問い合わせを「チケット(ITチケット)」として管理する仕組みをITチケット管理システムと言います。一つのチケットに必要な情報が紐づけされ、進捗状況や担当者、優先順位などを一目で把握できます。
ITチケット管理ツールを導入すると、問い合わせやタスク管理を大きく効率化できます。ユーザーからの問い合わせを「チケット」として一元管理し、ヘルプデスクやサービスデスクの担当者は迅速なサポートをユーザーに提供できます。各チケットには必要情報がまとめられ、ヘルプデスクやサービスデスクのチーム間のコミュニケーションも円滑にできます。ITサポート業務の品質を維持するうえで、必要なツールと言えます。
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タスクを見落とさない「カンバン形式」
ITチケット管理ツールソフトウェアであるServiceDesk Plusのリクエスト(インシデント)管理機能では、チケットの概要を視覚的に把握できる「カンバン形式」の表示ができます。
チケットを確認するために複数のウィンドウを切り替える必要がある場合、チケット、つまり大事なタスクを見落とす恐れがあります。ServiceDesk Plusでは、「カンバンビュー」の一覧画面からチケットのサマリーを一目で確認できます。優先順位の高いチケットから取り掛かることができ、未解決のリクエストなどの絞り込みも簡単にできます。詳細はこちらをご参照ください。
実際のチケットの例は?
こちらがServiceDesk Plusで作成されたチケットです。問い合わせ内容とそこに紐づく様々な情報を1つのチケットにまとめることで、担当者や進捗状況など知りたい情報を一目で確認できます。
ITチケット管理システムは、劇場などの票券管理システムとは異なりますが、上の図の実際のチケット例のように1件の問い合わせを1枚の「票」や「券」のように、視覚的にもわかりやすく管理していきます。
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連携機能でインシデントを迅速に解決するチケット管理システムを構築
ITサービスの障害やインシデントへの対応にもチケット管理システムは有効です。ITサービスマネジメントツール「ServiceDesk Plus」とNetFlow・sFlow対応フローコレクター「NetFlow Analyzer」を連携させることで、ネットワークのトラブルにも迅速に対応できるチケット管理システムを構築できます。詳細はこちらをご参照ください。
① ネットワークに問題が起きた場合、NetFlow Analyzerの監視システムがアラートを通知。
② NetFlow AnalyzerのアラートからServiceDesk Plusのチケットを自動作成。
③ チケット管理システムによって、ネットワークのトラブルに迅速に対応。
問い合わせメールからチケットを自動起票
ServiceDesk Plusは問い合わせメールからチケットを自動的に起票することも可能です。
アラートからのチケット起票に加え、メールからもチケット起票ができるため、インシデント対応・サービス要求対応のいずれにおいても、効果的にタスクを処理できるITサービスマネジメントツールです。
業務にあわせた自動化ルールを設定
ServiceDesk Plusでは、エンドユーザーへの影響度や緊急度に基づき、チケットに自動的に優先度を割り当てることができます。技術担当者の業務負荷を考慮しながらチケットを自動的に割り振ることも可能です。
参考ページ:インシデントの分類も対応の振り分けも自動化できるITSMツール
事前に定義された自動化ルールに基づいて、チケットに適切なSLAを適用します。
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ServiceDesk Plusで行うチケット管理の流れ
ServiceDesk PlusでITチケット管理を行うことで、サービスデスクの効率化にとどまらず、ユーザーの満足度向上にもつなげられる運用を実現することができます。
チケット管理を効率化する ServiceDesk Plusの主要機能
ServiceDesk Plusはインシデントをチケットとして効率的に管理し、ITサービスデスクの業務の質の向上に役立つ、次のような機能を搭載しています。
GDPR対応
GDPR(EU一般データ保護規則)では、個々または複数のデータを組み合わせて「個人」を特定できるデータは個人情報(PIIデータ)である、と範囲を明確に定めています。EU居住者の個人情報を収集している組織は、組織の所在地がEU域外であったとしてもGDPRを遵守しなければなりません。GDPRに対応したヘルプデスクツールを使用し、「消去の権利」への対応、バックアップデータやフィールドの「暗号化」、「匿名化」をツールに任せることが可能になります。詳細はこちらをご参照ください。
セルフサービスポータル
セルフサービスポータル(Self Service Portal)とは、エンドユーザーからのリクエストを自動化したり、疑問・質問の自己解決を促したりするために、個別にログイン権限を付与した専用のポータルサイトです。一般的に、セルフサービスポータルには、「問い合わせ」「申請」「インシデント」「ナレッジ提供(FAQ)」「お知らせ」などの機能を備えています。
また、問い合わせの進捗管理機能を備えたセルフサービスポータルを導入することで、問い合わせ一件ごとのステータスをエンドユーザー側からも確認でき、安心感をもたらします。サービス停止に関する通知をセルフサービスポータルでアナウンスすることも可能です。このことにより、ヘルプデスクへの不要な問い合わせを減らし、ヘルプデスク業務の効率を向上させます。 さらに、「お知らせ」をサービスデスクツールにアナウンスとして表示することができれば、急なメンテナンス時などにもエンドユーザーは問い合わせる前にそのアナウンスを見る癖がつき、問い合わせを減らすことが可能になります。詳細は こちらをご覧ください。
モバイル利用
モバイルアプリを提供しているサービスデスクツールもあります。サービスデスク/ ITヘルプデスク担当者の外出は、他の担当者とのシフトの調整で一苦労…そんな悩みはありませんか?モバイルアプリを利用できることで、モバイルに適したインターフェースより、サービスデスク担当者は、外出時にも問い合わせ対応ができるようになります。詳細は、こちらをご参照ください。
ITナレッジベース
各ヘルプデスク担当者が保持している経験・ノウハウを、メンバーに効率的に共有できていますか?
ナレッジ管理(ナレッジマネジメント)機能を提供しているヘルプデスクツールがあります。業務管理者が、組織内にある個人のナレッジ(経験・ノウハウ)を見える化し、組織内へ展開・共有することで、業務の高平準化・効率化を図るための手法です。例えば、IT運用管理の現場の場合、エンドユーザーからヘルプデスクに寄せられた質問を、個人の業務ノートだけではなく、他の担当者からも見られる状態にすることで、同様の問い合わせが来た場合に、対応時間を短縮することができます。この結果、エンドユーザーの満足度が向上できるばかりか、ヘルプデスク担当者の業務の高効率化につながります。
また、このようなナレッジを「よくある質問(FAQ)」として公開することで、エンドユーザーの自己解決を促すこともできます。詳細は、こちらをご参照ください。
メール経由のリクエスト
ヘルプデスクには日々メールでお問い合わせが寄せられます。これらのメールをチケットに変換するには時間がかかります。メールチケットに自動的に変換できるITヘルプデスク ソフトウェアが必要です。ServiceDesk Plusでは、メールによるチケット起票機能により管理時間を大幅に短縮することができます。
マルチサイトのサポート(複数言語対応)
ServiceDesk Plusを使用すると、地理的に異なる場所にある複数のサイトに24時間365日のサポートを簡単に提供することができます。ServiceDesk Plusでは、サイト(拠点)ごとのリクエスト管理や資産管理を簡単に実現し、よりよいサポートを組織に提供することが可能になります。詳細はこちらをご参照ください。
エンタープライズサービスマネジメント(ESM)
同一企業内の部署ごとに、独立したサービスデスクを立ち上げられる機能です。1つのプラットフォームから複数のサービスデスク・インスタンスを効率的に管理できます。詳細は、こちらをご参照ください。
SLA 管理
SLAをITサポートサービスに組み込むことで、設定した時間内にリクエストが解決されることをユーザーに保証することができます。ServiceDesk Plusでは、SLAを定義することができ、SLAが違反された場合に通知させることができます。詳細はこちらをご参照ください。
API連携
ServiceDesk Plusでは、サードパーティのソフトウェアとAPI連携が可能です。これにより、サードパーティーツールで作成されたリクエストやその他のイベントを管理することが用意になり ます。詳細はこちら をご参照ください。
業務ルール
作成した業務ルールに基づいて、リクエスト起票時などに、異なる「ヘルプデスク担当者」、「レベル」、「カテゴリ」、または「優先度」を自動的に設定することが可能にです。業務ルールを定義すると、リクエスト対応時の大半を自動処理することができ、大幅に対応時間を節約することが可能になります。詳細はこちらをご参照ください。
通知ルール
通知ルールを使用するとユーザーに確認通知が送信されるので、ユーザーがサポートリクエストが受信および処理されていることが分かります。これらの確認通知は、サポートチケットが作成されたとき、チケット内で変更が行われたとき、またはチケットがチームまたは個人に割り当てられたときに送信されるように設定できます。SLAルールの違反があった場合に通知を送信するよう設定することもできます。
レポート
レポート機能を使用すると、対応状況の把握などが容易になり、対応に問題があった場合、ボトルネックはどこにあるかなどを容易に確認することが可能になります。ServiceDesk Plusでは、ヘルプデスクの負荷、ヘルプデスク担当者のパフォーマンス、およびSLA違反について確認・適宜作成したレポートを使用して報告することができます。また、トレンド分析機能を使用して、問題の発生状況と今後の回避方法を検討することもできます。詳細はこちらをご参照ください。
ユーザー調査(顧客満足度調査)
ServiceDesk Plusのユーザー調査機能では、ユーザーからの貴重なフィードバックを収集することができます。このようなフィードバックは、自社のサービスの弱点・改善事項のインプットとして有効活用することで、最終的に顧客満足度を向上させるのに役立ちます。詳細は、こちらをご参照ください。
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ほかにもあるITチケット管理システムの導入メリット
①チケットを保管・管理するためのリポジトリとしても使える。
②タスクへの対応を自動化することでサービスデスクの生産性を向上できる。
③繰り返し発生するインシデントの特定など問題を発見しやすくなる。
④時間とコストの大幅な節約が期待できる。
ITチケット管理システムの比較ポイント
ITチケット管理システムには、チケット管理に特化したシンプルな機能を限定的に搭載するものから、インシデント管理や問題管理などITSMに必要な機能をフル装備したプラットフォームまで、様々な製品・ツールがあります。サービスデスクの規模など自社に適したITチケット管理システムを選定することはいうまでもありませんが、長期的にITチケット管理システムを利用したい場合には、次のようなポイントも選定条件に入れ比較検討するとよいでしょう。
比較1. オンプレミスまたはクラウドの選択が可能かどうか。
オンプレミスで導入した後でも、シームレスにクラウドに移行できる柔軟な展開オプションがあると安心です。
参考ページ:「クラウド版(SaaS)とオンプレミス版の仕様比較」
比較2. ベストプラクティスに対応する機能を実装しているかどうか。
ITSMのベストプラクティスに対応する機能を持つITチケット管理システムなら、より効率的なプロセスの実装ができます。
比較3. SlackやMicrosoft Teamsなどサードパーティ製品との連携が可能かどうか。
サードパーティ製品との連携によって、技術担当者は複数のアプリケーションを開かなくても、チケットに迅速に対応することができます。
参考ページ:「Webhookを利用した外部ツールとのコラボレーション」
他にもデータ保護規制準拠も選定時に確認しておきたい点です。これらの条件をクリアし、長いスパンで、かつ柔軟にサービスデスクで利用できるのがITサービスマネジメントツール「ServiceDesk Plus」のリクエスト管理機能です。
比較4. 充実したサポート体制があるかどうか。
導入時の要件整理やツール設定を支援するオンボーディングサービスの有無や、導入後の保守サービスなど、充実したサポート体制があるかどうかを比較検討します。
参考ページ:「確実な導入・運用のためのオンボーディングサービス」
比較5. 無料の試用期間など実際に試すチャンスがあるかどうか。
無料の試用期間があると、ITチケット管理ツールを導入する前に、操作性や機能性を実際に組織内で試して検討できます。自社内における有用性を確認できるため、投資リスクを抑えることもできます。
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