ServiceDesk Plusによるシステム化・自動化により以下のようなメリットがあります。

  • 問い合わせメールの内容を、自動的にインシデント登録。また監視ツールからのアラートもインシデント登録でき、迅速な先手を打った対応が取れます。
  • エスカレーション後のプロセスも自動化。技術担当者→変更マネージャー→経営者・ITマネージャーへの情報共有が自動化され、インシデントの原因追求や解決策がどこまで進んだのかも、最前線のサービスデスクスタッフが確認できます。
  • ナレッジの有効活用で、ユーザーへの一次対応をスピード化。ユーザー/ITサービス利用者からの信頼を維持できます。

ユーザーからのクレームが減少したシステム化事例

インシデント管理/問い合わせ管理をServiceDesk Plusでシステム化・自動化した実際のケースをご紹介します。

【インシデント管理をシステム化する前】

従業員数が700名を超える大規模なインターネットサービス運営会社では、Excelによる問い合わせ管理を行っていました。しかしユーザー数が非常に多く、インシデント・問い合わせへの対応状況が厳密に管理できておらず、属人化しているインシデント管理業務が多数ありました。

【課題】
  • Excelによる問合せ管理で、対応状況が厳密に管理できていなかった。
  • サービスレベルに課題を感じていた。
  • ナレッジ蓄積が十分にできておらず、ヘルプデスク内での情報共有も不足。

まずは「問い合わせ管理を確実に実行できること」と、「ナレッジの高い検索性」により、大規模なユーザー数に対応できるヘルプデスクの構築を目指し、ServiceDesk Plusを導入。

【システム化のメリット】
【メリット】
  • 問い合わせ管理がしやすく、対応の遅れが減少。
  • ナレッジ利用によって、迅速なインシデント対応が可能に。
  • ユーザーからのクレームも減少。
  • ヘルプデスク全体の対応状況も可視化しやすく、業務負荷の軽減も実現。

同社の場合、中途入社の従業員が多いという特徴を持っていました。この場合、注視したいのが「ユーザーインターフェースのわかりやすさ」です。ServiceDesk Plusは直感的に利用できるシンプルな入力画面で、初めての人でも簡単に使い始めることができます。

ServiceDesk Plusならではのインシデント管理機能

インシデント管理ツールには様々な種類・製品があり、自社のサービスデスクにもっともフィットしたツールを選ぶ必要があります。インシデント管理ツールに限らず、現在、販売されている多くのソフトやアプリケーションなどは、いずれの製品も十分な機能を保有しており、差がつきにくい時代になっています。

そのためより一層、自社の運用にもっとも現実的に活用できるツールを選ぶ必要があります。まずは、最初に以下の機能・ポイントを比較検討しましょう。

①本当に必要な機能と拡張性

機能は豊富で複雑で高度なほどよいというのは、インシデント管理についてはあてはまりません。インシデント管理の目的は「迅速なITサービスの復旧」。仮に機能が多すぎて複雑すぎる場合、却って使いづらさを感じることになります。「シンプルだけど、十分な機能を持つツール」を選びましょう。

拡張性については、ビジネスの成長にあわせて機能やライセンスの追加が後からできることもポイントになります。ServiceDesk Plusは自社の規模に合わせてEdition(利用プラン)を選択でき、その後にライセンスを追加できます。最初はスモールスタートで導入し、効果を検証してからEdition(利用プラン)を変更することも可能です。

参考ページ:わかりやすい豊富な選択肢のある料金体系

②ノーコードのカスタマイズ

日常的に利用するテンプレートについても、なるべく自社の運用にフィットしたものを使えば、時間の効率化だけでなくケアレスミスの軽減も可能です。ServiceDesk Plusはドラッグ&ドロップで自由にテンプレートをカスタマイズでき、関連情報のみ収集することができます。

参考ページ:テンプレートのカスタマイズ・ワークフローの設定が簡単にできるヘルプデスクツール

 
③ユーザーインターフェース

わかりやすく、誰もが直感的に利用できるUIは、入力時のミスを減らし、日々のサービスデスク業務におけるストレスも軽減できる効果を持っています。中途入社のスタッフの業務開始も迅速にでき、ユーザーから見ても問い合わせを迷わずスムーズに行うことができます。ServiceDesk Plusはシンプルですぐに利用できるUIです。

incident-mgmt 【一目瞭然ですべての問い合わせの進捗状況を確認。ユーザーインターフェースのわかりやすさはシステム化における重要なポイント】
④導入のしやすさ、サポート体制

インシデント管理ツールを導入したものの、その後、十分に使いこなせていないというサービスデスクは少なくありません。導入後のサポート体制が充実していると、そのようなもったいない使い方を防ぐことができます。ServiceDesk Plusでは導入支援や、トレーニング、操作マニュアルの作成などを含めたオンボーディングサービスを提供しています。このサービスにより、実際の業務と齟齬のないインシデント管理ツールを利用できます。

参考ページ:オンボーディングサービス

インシデント管理システムとは?

インシデント管理システムとは、インシデント管理のプロセスをインシデント管理ツールなどでシステム化・自動化し、インシデント管理の工程を大幅に効率化させ、インシデントの再発防止や問題の改善を実現するための管理システムです。

以下は、一般的なインシデント管理プロセスの一例です。

インシデントの検出・受付
初期診断
インシデントへの対応
エスカレーション
解決
ユーザーの確認待ち
完了・クローズ

上記のプロセスを、Excel管理や属人的な作業で行っている場合、以下のような課題が生じやすくなります。

  • メールや表計算シートでは情報管理が複雑になる。
  • 管理が複雑になることで入力ミスや連携ミスも起こりやすい。
  • インシデントに誰がどこまで対応しているか進捗状況がわかりづらい。
  • サービスの復旧に時間がかかってしまう。

現在、どの企業・組織においてもIT資産は増え続けており、手作業によるインシデント管理にはやがて限界が来るのが見えています。

そのためインシデント管理のシステム化が必要になります。大企業の場合は自社専用の管理システムを開発し自前のインシデント管理システムを構築する余裕があるかもしれませんが、中堅・中小企業の場合は予算面で難しい場合があります。

そこで、インシデント管理ツール導入によって、予算をなるべく抑えながらインシデント管理のプロセスをシステム化していく方法があります。

参考ページ:インシデント管理とは?その必要性と理想のインシデント管理フロー

インシデント管理をシステム化するメリット

インシデント管理をシステム化することで、大きく以下のようなメリットがあります。

①インシデント対応の迅速化

インシデント管理の第一の目的は、ITサービスの迅速な復旧です。原因追究や解決策については問題管理、変更管理のプロセスとなり、これらを同時に混同させてしまうことでサービス復旧が遅れる可能性があります。

しかしインシデント管理をシステム化させると、ITサービスの迅速な復旧のためのアクションをシステムに沿って自動的に取ることができます。

②問題管理⇒変更管理への動きをスムーズに

システム化することで、インシデントの原因を追究しやすくなり(問題管理)、その解決策の実施(変更管理)も、順を追って進めやすくなります。その結果、インシデントの再発防止も可能になります。

③ナレッジを活用することでスピーディーな一次対応に

一般的に、インシデント対応の一次対応はサービスデスクのスタッフが行います。システム化によりナレッジを共有しやすくなり、サービス復旧を優先する一次対応をスピードアップできます。その結果、ユーザーからの信頼も維持できます。

以下は、インシデント管理ツール ServiceDesk Plusを利用し、インシデント管理をシステム化した概要図です。