Applications Managerでは、SAP Javaを監視できます。この機能を利用することで、SAP Javaのパフォーマンスを監視し、SAP Javaを使用したアプリケーションのボトルネックの特定や改善を実現できます。
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SAP Java監視の概要
Applications ManagerのSAP Java監視機能の特長は以下の通りです:
SAPサーバーのパフォーマンスを一目で把握
- RFC(Remote Function Call)は、異なるSAPシステム間やSAPシステムと非SAPシステム間の通信に使用されます。RFCを監視することで、通信がスムーズに行われているかを確認できます。Applications Managerを使用して、RFCの平均I/Oや平均RFC数を監視できます。
- SAP Java Application Server では、他の非SAPシステムやJavaコンポーネントへの外部呼び出しが可能です。外部呼び出しを監視することで、システム間の通信の安定性と効率を確認できます。外部呼び出しの割合が低下した場合は、ネットワークの問題、サーバーの不具合、認証エラーなどが原因である可能性があります。
- Webサービスは、SAPシステムの機能を他のシステムに公開するために使用されます。Applications ManagerはWebサービスを監視し、サービスの可用性、パフォーマンス、応答時間を可視化し、問題の発生を迅速に検知できるようにします。
- ディスク容量が不足すると、サーバーのクラッシュやデータ損失、パフォーマンスの問題が発生する可能性があります。Applications Managerでディスク容量を監視し、容量が不足しないように適切に管理する必要があります。
また、スレッドプール使用率や待機タスク数などを監視して、長時間実行されているタスクや、応答しないスレッドを特定することも可能です。
SAP Javaシステムのソフトウェアの有効期間を監視
SAP Javaには、SAPシステムの機能を支援するさまざまなソフトウェアが含まれています。これらのソフトウェアには、ベンダーまたは製造業者によって決められたサポート・保守の期限があります。Applications Managerでは、有効期間が切れる前に通知を受け取るように設定できます。これにより、製品のアップデート、バグ修正、セキュリティパッチを適切に受信できます。
サービス関連のメトリクスを把握
- どのアプリケーションに問題が発生しているかを簡単に特定できます。これにより、ビジネスの継続性を確保し、ダウンタイムを最小限に抑えることができます。
- リクエスト数を追跡して、システムに過負荷がかかっていないことを確認できます。
- 起動しなかった仮想プロセッサの割合を監視できます。この割合が増加している場合、リソース競合が発生している可能性があります。
- スレッド使用率の高騰を防ぐため、NotificationQueueスレッド使用率、NotificationQueueサイズ、CacheFillRateなどを監視できます。また、追加のキャッシュリソースが必要かどうかの判断にも監視データを活用できます。
メッセージログの追跡
メッセージログには、システムで発生した問題を特定して解決するための貴重な情報が含まれています。メッセージログを監視することで、エラー、警告、例外などの問題を特定・診断し、それらを解決するための対策に繋げられます。また、リソースの過不足が発生している領域を特定し、リソースの割り当てを検討するための材料にもなります。
メモリー使用率の監視
SAP Java監視では、サーバーのメモリー使用率を分析できます。システムのリソース使用率と予想される負荷に関するデータを分析することで、キャパシティプランニング計画を策定できます。
ユーザーセッションの監視
セッション管理は、ユーザー体感の重要な要素です。セッション、タイムアウトイベント率、平均処理時間を監視することで、システムがユーザーの期待に応え、良好なユーザー体感を提供しているかを確認できます。また、失敗したログイン試行を追跡することで、潜在的なセキュリティ侵害を特定できます。
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SAP Java監視機能の設定方法の詳細については、Applications Managerのユーザーガイドをご覧ください。
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