Applications Managerでは、Azure Cache for Redisを監視できます。この機能を利用することで、Azure Cache for Redisの利用状況やパフォーマンスを監視し、Azure Cache for Redisを使用したアプリケーションのボトルネックの特定や改善を実現できます。
APMツール Applications Manager
Azure Cache for Redis監視の概要
Azure cache for RedisはAzureが提供するキャッシュベースのサービスであり、Redisを使用してデータを高速に保存して取得できます。メモリーから瞬時にデータにアクセスできるため、アプリケーションのパフォーマンスとスケーラビリティの向上が期待できます。
Applications ManagerのAzure Cache for Redis監視を使用すると、Azure上でホストされているRedisキャッシュインスタンスを監視できます。キャッシュインスタンスのパフォーマンスを追跡し、キャッシュインスタンスに使用されるクラスタリングや地理的レプリケーションの詳細な状況を可視化することで、データアクセスのスケーラビリティと信頼性を保ちます。
- Azure Cache for RedisのKPIを監視
- キャッシュサーバーのパフォーマンスを可視化
- 各シャードのパフォーマンスを分析
- キャッシュサーバーの地理的レプリケーションの状況を可視化
- Azure Cache for Redisのパフォーマンスの問題を通知
- Azure Cache for Redis監視の使用例
Azure Cache for RedisのKPIを監視
Azure Cache for Redisのパフォーマンスを監視できます。キャッシュインスタンスで実行された操作とコマンド数、リクエスト処理中に発生したエラーやキャッシュに存在するさまざまなキーのステータスを可視化することで、Azure Cache for Redisの動作状況を正確に把握できます。
キャッシュサーバーのパフォーマンスを可視化
- キャッシュインスタンスで実行された読み取り/書き込みの割合や、キャッシュのヒット/ミスなどの統計情報を取得します。キャッシュの使用状況の把握や最適化に活用したり、値が異常に増加した場合にアラートを発報したりできます。
- キャッシュインスタンスのCPU使用率とサーバー負荷を監視し、割り当てられたリソースが適正かどうかを確認できます。
- フラグメンテーションやメタデータを含むメモリー使用の状況を可視化します。不要なキーの削除や、期限切れ、Evictionポリシーの見直しに活用できます。
各シャードのパフォーマンスを分析
キャッシュインスタンスのシャード・パーティションを監視できます。キャッシュヒット/ミス、メモリー使用量、コマンドと操作、CPU使用量、サーバー負荷などを監視して、キャッシュクラスタに存在する各シャードのパフォーマンスを可視化します。
キャッシュサーバーの地理的レプリケーションの状況を可視化
- キャッシュインスタンスの地理的レプリケーショングループの状況を可視化します。
- 地理的レプリケーションのリンクの数を確認することで、リンクが正常に確立されているか、アクティブであるかをすぐに確認できます。
- プライマリキャッシュとデータを同期する際の接続ラグや、セカンダリキャッシュとまだ同期していないデータ量を把握できます。ディザスターリカバリーのための対策に役立てることができます。
Azure Cache for Redisのパフォーマンスの問題を通知
各メトリクスの値に異常が発生した場合、アラート通知で管理者にすぐにお知らせします。 事前に設定するしきい値や過去の監視データの平均値に基づく可変しきい値のほか、平均値からのずれによって異常を検知するアノマリー検知によってアラートを発報できます。 アラート情報はメールやSlack、ServiceNowでのチケット起票など、さまざまな方法での通知が可能です。
Azure Cache for Redis監視の使用例
Azure Cache for Redis監視のユースケースをご紹介します。
キャッシング
Webアプリケーションのキャッシュ用にAzure Cache for Redisを使用している場合、監視によってデータベースの負荷を効果的に軽減し、アプリケーションのパフォーマンス向上が期待できます。
アプリケーション監視
アプリケーションログやユーザーセッションデータをAzure Cache for Redisに保存している場合、監視によってアプリケーションの使用状況やパフォーマンスを分析できます。
データベースパフォーマンス
Azure Redisキャッシュは、頻繁にアクセスされるデータをメモリーに保存し、データベース駆動型アプリケーションのパフォーマンス向上に活用できます。キャッシュを監視することで、遅いクエリやその他のパフォーマンスの問題を特定できます。
IoT
Azure Cache for Redisを使用してセンサーデータをリアルタイムで保存・取得している場合、センサーデータを効率的に処理し、IoTアプリケーションの応答性を確保できます。
ストリーミング
Azure Cache for Redisを使用して大量のデータを処理するストリーミング・アプリケーションにおいて、アプリのボトルネックやパフォーマンスの問題を特定できます。
リアルタイム分析
Azure Cache for Redisを使用してリアルタイムの分析データを保存している場合、監視によって傾向を把握し、意思決定の指針にすることができます。
APMツール Applications Manager
Azure Cache for Redis監視機能の設定方法の詳細については、Applications Managerのユーザーガイドをご覧ください。