しきい値違反に基づくクラウド環境の自動プロビジョニング
多くのビジネスアプリケーションは、物理サーバー、仮想化サーバー、クラウドが混在する複雑な環境下で稼動しています。クラウド環境は、本質的に動的な環境です。クラウドプラットフォームは、アプリケーションにITリソースを動的に割り当てます。また、リソースの消費レベルに応じて負荷を分散したり、電力コスト削減のために電力を動的に管理したりします。このような動的に変化する環境の安定した稼働を維持するには、サーバーも安定的に利用できる状態を維持できていることが求められます。しかしながら、手作業でこのプロセスを行っていては、時間がかかり、ミスも発生しやすくなります。
実際に稼働しているサービスの中には、シーズナリーでピークが発生したり、ユーザーの活性が落ちやすい夜間にメンテナンスを実施するサービス、不意にアクセスが集中するようなサービスや、社内システムでも、一時的にリソースのピークが発生する環境で運用されている状況は少なくないでしょう。
クラウドプラットフォームでは、複数のアプリケーションのそれぞれのリソースの消費レベルに応じて負荷を分散させるといった様に、アプリケーションにITリソースを動的に割り当てることができます。システム管理者や担当者は、このように動的な環境を有効に使いビジネスのコストダウンを図りつつ、サービスを安定的に稼働させることを両立させること、これら二つの課題に同時に対応しなければならない状況に置かれているのではないでしょうか?またこれらを実現するために、手作業でこのプロセスを行っていては、時間がかかり、ミスも発生しやすくなります。
「クラウド環境の自動プロビジョニング」の活用メリット
- 使われていないクラウドリソースを最大限活用
- クラウド環境上の重要なアプリケーションやサーバーのリソース不足防止
- 手作業が減り、ミスも工数も最小化でき、運用効率を大幅向上
- しきい値違反をトリガーにしたインスタンスの開始/停止/再起動を自動化
ManageEngine Applications Managerでは、しきい値を活用し、クラウド環境のプロビジョニングを自動化することが可能です。
たとえば、TomcatサーバーやOracleアプリケーションサーバーでアクティブセッションの数が指定されたしきい値を超えた場合、Applications Managerが自動的にAmazon EC2インスタンスを開始/停止/再起動します。自動化され手作業が減る結果、運用効率が大幅に向上するだけでなく、使われていないクラウドリソースを再利用してリソースを最大限活用できます。
さらに、クラウド環境で稼動している業務上重要なアプリケーションやサーバーが、どのような場面でも、リソース不足に陥ることがないことも保証できます。Applications Managerに標準装備の、物理/仮想/クラウド環境に設置されたアプリケーション、サーバー、データベース等の監視機能と組み合わせると、この自動化の有効性がさらに高まります。