回線の契約を見直すのは実態を把握してから
ネットワーク遅延などが頻発し「帯域不足かも」と考えたとしても、それだけで「じゃあ回線の契約を見直そう」とはなりません。その前に「本当に見直すべきなのか?」「業務外の通信などネットワーク利用に無駄はないのか?」と考えるのが一般的な決裁者の思考でしょう。
その調査を依頼されたネットワーク管理者が知りたい情報は、「いつ、誰が、何に、どれくらい」通信量を使ったかといった帯域利用の内訳情報です。
通信の内訳を把握するための便利な方法
回線を流れる通信の内訳情報を調査する際に活用される技術にパケットやログの解析があります。しかしこれらは、調査はできるものの、専門的な知識が不足していたために知りたい情報を見つけることができないといった問題や、情報の収集と集計に膨大な時間がかかるといった問題があります。そのため、これらを継続的に活用するハードルを高いと感じている管理者は少なくありません。
その問題を解決するのが、今、広く普及が進んでいるフロー技術です。フロー技術とは、シスコ社が通信の内訳情報を可視化することを目的に開発した技術であるNetFlowに代表される技術で、NetFlow以外にも、sFlowやAppFlowなどがあります。
ネットワーク機器に搭載されたフロー技術がパケットから、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、TCP/UDPポート送信元番号、TCP/UDPポート宛先番号、L3プロトコル、Tosバイト(DSCP)、入力インターフェースなどの情報を持つフローデータを生成します。
フローデータを活用するために必要なもの
フロー技術による帯域の分析をはじめるためには、NetFlowやsFlowに対応したネットワーク機器の他に、フローデータを収集し、可視化するツールが不可欠です。それがフローコレクターです。モニタリングの強化に活用されることが多いため、しきい値を超えた場合のメール通知などにも対応しており、今、多くのネットワーク管理者がSNMPマネージャーに加え、フローコレクターの導入を進めています。
回線の見直しを行う場合、現在の通信内訳の把握だけでは不十分です。
今後どのように必要な帯域幅が変わっていくかという予想も、必要な情報の1つです。例えば、フローデータを活用し、キャパシティプラン二ング用の予想レポートを参照するのも1つの方法です。
管理画面がシンプルでわかりやすいフローコレクター
ManageEngineが提供するNetFlow AnalyzerはNetFlow、sFlowに対応したフローコレクターです。運用に乗せやすいシンプルで分かりやすい管理画面が特長で、誰でも簡単にドリルダウンしながら、帯域を占有している通信をIPアドレス単位で特定できます。
ネットワークのキャパシティプランニング
NetFlow Analyzerのキャパシティプランニングレポートでは、正確な統計データにより組織の帯域ニーズをはっきりと示すことができます。これらのレポートは、NetFlow Analyzer で監視を行っている、すべてのインターフェースに対して生成することができます。NetFlow Analyzer では、IN / OUT トラフィックの1分平均での容量、速度、使用率、パケット数に基づくレポートを生成します。さらに、入力側/出力側トラフィックの時間範囲、最小値、最大値、平均値についてのデータ点についてレポートを生成します。アプリケーションレポートでは、上位10のアプリケーションの 入力側/出力側トラフィック詳細を、アプリケーションタイプ、トラフィック量、トラフィックパーセンテージとともに一覧表示します。
より正確な帯域利用量の平均値の把握
キャパシティプランニングレポート機能により、長期間におけるリンク利用や、使用されている上位アプリケーションを把握することができます。営業時間によるフィルタリングや、週末の除外などの抽出オプションで、より正確な帯域利用の平均値がわかります。レポートは、PDF、CSVの形式でのエクスポート、メールによる送付が可能です。