通信トラフィック予測とは
通信トラフィック予測とは、過去のデータをもとに将来的なトラフィック量を予測することです。
一般的な通信トラフィックの計測として、ルーターやスイッチなどのネットワーク機器に搭載されているNetFlowなどのフロー技術を用いて、生成されるフローデータを収集・分析することで、トラフィック総量を算出する方法があります。
そのような過去のデータをもとに、通信トラフィックの予測レポートを作成することができます。
通信トラフィックの予測レポートは、将来的な帯域輻輳による障害の回避やキャパシティプランニングに役立ちます。
帯域輻輳が起きる可能性の高い時期を知ることで、遅延などの障害が発生する前に、利用可能な帯域を増大する必要性を判断することに活用できます。
通信トラフィック予測を手軽に実現する方法
通信トラフィックの予測は、一般には、統計や機械学習を用いることで、時系列データとして扱って予測することができます。
ManageEngineが提供しているフローコレクター「NetFlow Analyzer」では、時系列データに以下の手法をかけ合わせることで予測レポートを作成します。
- 自己相関(autocorrelation)
- 周期変動と損失分解(seasonality trend loss decomposition)
- 回帰分析(regression)
実際の操作においては、特定のインターフェースや任意のインターフェースグループ、IPグループを選択し、予測したい将来の期間を選択していただくことで予測レポートを生成できます。
予測したい期間によって、必要な過去の通信トラフィックのデータの期間が異なります。 詳しくは、下記の表をご参照ください。
予測したい将来の期間 | 必要な過去データの期間 | 予測の粒度 |
---|---|---|
7日 | 36日 | 1時間 |
15日 | 70日 | 1時間 |
1ヶ月 | 130日 | 1時間 |
3ヶ月 | 180日 | 1日 |
6ヶ月 | 180日 | 1日 |
1年 | 5年間 | 1週間 |
例えば、6か月先までの予測データを見たい場合、過去180日分のデータに基づいて、1日単位の予測が表示されます。
NetFlow Analyzerは、NetFlow以外にもsFlow、IPFIX、J-Flow、AppFlowなど、様々なフロー技術に対応しています。
通信トラフィックの予測レポート生成のほかに、例えば以下のような機能がございます。
- 通信トラフィックのリアルタイム監視/可視化
- トラフィックの内訳表示(アプリケーション単位、IPアドレス単位)
- しきい値ごとのアラート通知
ネットワーク遅延発生時の迅速なボトルネックの特定や、キャパシティプランニングなどに活用いただけます。
プログラミングなどの専門知識不要で簡単に操作することができ、低価格で導入いただけます。