パスワードポリシー

パスワードポリシーは、使用するパスワードの構造と複雑さを定義するのに役立ちます。事前定義されたポリシーを利用することも、組織のニーズに合わせて新しいポリシーを作成することもできます。ポリシーを定義すると、Password Manager Pro はそのポリシーを適用し、違反を報告します。組み込みのパスワード ジェネレーターは、定義されたポリシーに基づいてパスワードを生成します。

  1. デフォルトのパスワードポリシー
  2. パスワードポリシーのカスタマイズ
  3. 独自のパスワードポリシーの作成
  4. リソースへのパスワードポリシーの一括適用
  5. リソース/アカウント作成時のパスワードポリシーの強制
  6. 一般設定からのパスワードポリシーの強制

1.デフォルトのパスワードポリシー

Password Manager Pro のパスワード ポリシーは、[管理] >> [リソース設定] >> [パスワードポリシー] から一元管理できます。Password Manager Pro には、デフォルトで4つのポリシーが一覧表示されており、これらのポリシーは編集できません。デフォルトのパスワードポリシーは次のとおりです。

  • Low - 制約がそれほど厳しくないパスワード。
  • Medium - いくつかの厳密な制約があるパスワード。
  • Strong - 厳密な制約があるパスワード。
  • Offline Password File - オフラインパスワードアクセスのポリシー。

2.パスワードポリシーのカスタマイズ

  1. [管理] >> [リソース設定] >> [パスワードポリシー]に移動します。
  2. 該当のポリシーの [既定に設定] アイコンを選択することで、任意のポリシーを既定のポリシーとして選択できます。
  3. 既定のポリシーを設定した後、ユーザーがパスワードを変更しようとすると、既定のポリシーが適用され、ユーザーはポリシーに従ってパスワードを入力することが強制されます。

3.独自のパスワードポリシーの作成

注記:

  1. ビルド11100 以降では、[Strong]および[Medium]のパスワードポリシーのデフォルト属性が変更されています。[パスワードポリシー] の下にある赤い感嘆符アイコンをクリックしてポリシーの変更を確認し、ポリシーのアップグレードを受け入れる破棄するかを選択します。
  2. 当初、ポリシーにはパスワード制限が設定されていませんでした。今後、4 ~ 255 文字の制限が課されます。既存のパスワードについては、Password Manager Proは次回のパスワードローテーション中に新しいポリシーを実装します。
  3. 当初、ポリシーには[最後に使用したパスワードと同じパスワードは使用できない]という制限は設定されていませんでした。ビルド11100以降では、過去0~10個のパスワードの使用を制限できます。もし旧ビルドバージョンで、この制限が10を超える値に設定されている場合、Password Manager Proでは新しいポリシーが実装され、11100へのアップグレード中に自動的に10に設定されます。

デフォルトのポリシーとは別に、要望に応じて独自のパスワードポリシーを作成することもできます。

  1. [管理] >> [リソース設定] >> [パスワードポリシー]に移動します。
  2. [ポリシーを追加]をクリックします。
  3. ポリシー名説明を入力します。既存のテンプレートから選択してここに適用することもできます。
  4. 範囲&文字セットでは
    1. パスワードの最小長 (4) と最大 (255) を入力します。
    2. [数値を強制]を選択し、パスワードに使用する数字の最小数を指定します。
    3. [大文字と小文字の混合を強制]を選択し、パスワードに使用する大文字の最小数小文字の最小数を指定します。
    4. [特殊文字を強制] を選択し、パスワードに使用する文字の最小数を指定します。パスワードに使用できない文字を指定することもできます。
  5. [語法]で:
    1. 辞書の単語をパスワードとして使用できないようにするには、[パスワードは辞書に載っている単語が含まれるべきではありません]のチェックボックスを選択します。例: apple, ranger など
    2. 既存の辞書から選択することもできます。[管理]をクリックして辞書ファイルを管理します。
      1. 表示されるポップアップで辞書名を指定し、インポートする辞書ファイル (.txt) を選択して、[Add]をクリックします。辞書は5つまで追加できます。ここをクリックして、推奨される辞書をダウンロードしてください。
      2. 明らかな書き換えを許可しない場合は、[パスワードは明らかな書き換えが含まれるべきではありません]のチェックボックスを選択します。例: @pple, r4nger など
    3. アルファベットで始まるパスワードのみを許可するには、[アルファベットからの開始を強制します]のチェックボックスを選択します。例:Awed28
    4. ユーザー名をパスワードとして許可しないようにするには、[パスワードはログイン名と一致すべきではありません]チェックボックスを選択します。
    5. ユーザー名のアナグラムであるパスワードを許可しない場合は、[パスワードはログイン名のつづり換えであるべきではありません]のチェックボックスを選択します。例:ユーザー名:admin パスワード:dmain
    6. 重複する文字列を含むパスワードを許可しないようにするには、[パスワードは繰り返される部分文字列を含むべきではありません]のチェックボックスを選択します。例:testtest
  6. [シーケンス]で:
    1. シーケンスを含むパスワードを許可しないようにするには、[パスワードはパスワード長のシーケンスが含まれるべきではありません。 ]を選択し、シーケンスの長さを指定します。
    2. アルファベット順およびその逆をパスワードとして許可しない場合は、チェックボックスを有効化します。例:abcd、hgfeなど。
    3. キーボード配列順をパスワードとして許可しない場合は、チェックボックスを有効化します。[レイアウトを変更する]をクリックしてキーボードのレイアウトを選択します。例:qwerty、asdfgなど。
    4. 数字順およびその逆をパスワードとして許可しない場合は、チェックボックスを有効化します。例:1234、8765など。
    5. パスワードとして文字、数字、記号の連番を許可しない場合は、チェックボックスを有効化します。例:aaa、111、&&& など
  7. [パスワード類似性]で:
    1. 以前に使用したパスワードを許可しないようにするには、[パスワードは直近のパスワードと同じであるべきではありません ]を選択します。以前のパスワードの使用を最大 10 件まで制限できます。
    2. 以前に使用したパスワードと類似したパスワードを許可しないようにするには、[パスワードは直近のパスワードと類似すべきではありません]を選択します。過去のパスワードを10件まで確認できます。例:anem28bnem28
  8. [パスワード有効期間]で:
    1. パスワードの有効期限が切れるまでの数を指定します。
  9. [パスワードの生成] アイコンをクリックして、選択した制約を使用したサンプルのパスワードを生成します。
  10. [プレビュー]をクリックします。ポップアップが表示され、選択したパスワードの制約が表示されます。
  11. [保存]をクリックします。

これで、要件に基づいた独自のパスワードポリシーが正常に作成されました。

4.リソースへのパスワードポリシーの一括適用

  1. [リソース]タブに移動します。
  2. 同じパスワードポリシーを適用するリソースを選択します。
  3. [リソースアクション] をクリックし、ドロップダウンから [パスワードポリシーの関連付け] を選択します。
  4. 表示されるポップアップフォームで、選択したリソースに適用するパスワードポリシーをドロップダウンから選択し、[保存] をクリックします。

パスワードポリシーの選択が完了すると、選択したパスワードポリシーが選択したすべてのリソースに一括で適用されます。選択したリソースのいずれかにすでにパスワードポリシーが適用されていた場合、このアクションにより以前のポリシーが単純に上書きされます。

5.リソース/アカウント作成時のパスワードポリシーの強制

通常のシナリオでは、Password Manager Pro は、リポジトリに保存されているパスワードが指定されたポリシーに準拠しているかどうかを確認し、違反を報告します。作成時にパスワードポリシーを強制したい場合は、一般設定で設定を有効化する必要があります。一般設定の詳細については、ここをクリックしてください。

6.一般設定からのパスワードポリシーの強制

  1. [管理] >> [セットアップ] >> [一般設定]に移動します。
  2. オプションの一覧が表示されたUIで、[リソース/パスワード作成] を選択します。
  3. デフォルトでは、パスワードポリシーはパスワード変更時にのみ強制されます。リソースやアカウントの追加時点でポリシーへの準拠を強制したい場合は、[リソースまたはパスワード作成時、パスワードポリシーを強制]のチェックボックスをクリックします。
  4. これをクリックすると、パスワードが定義されたポリシーに従っている場合にのみ、リソースまたはアカウントの追加が許可されます。
  5. [保存]をクリックします。