ファームウェア脆弱性管理
概要
組織で管理しているネットワーク装置のファームウェアに脆弱性が存在していると、ビジネスにとって危険な影響を与える恐れがあります。
Network Configuration Managerのファームウェア脆弱性機能で、管理対象のネットワーク装置のOSバージョンに潜む脆弱性情報を一覧で表示します。
- 各機能ごとのページでは、PDF/CSVファイル出力、メール送信(PDF)が可能です。
- 事前にNetwork Configuration Managerで、コンフィグバックアップを取得しておく必要があります。
ファームウェアの脆弱性機能には、以下の5つの機能があります。
- すべての脆弱性
- 露出装置
- 配布バージョン
- 脆弱性DBの同期
- 高度なCVE検索
また、以下のベーススコアに応じて、各脆弱性の重要度を分類します。
- すべて
- Critical(ベーススコア:9.0-10)
- Important(ベーススコア:7.0-8.9)
- Moderate(ベーススコア:4.0-6.9)
- Low(ベーススコア:0.0-3.9)
- Unrated
- 脆弱性情報は、各サポートベンダーの公開情報をもとに収集し、本社開発元の独自のデータベースで集約、管理しています。
- すべての脆弱性、露出装置、配布バージョンで表示される「エクスプロイト」は、攻撃用のスクリプトパッチが公開されていることを意味します。
- すべての脆弱性、露出装置、配布バージョンで表示される「期間フィルターの適用(Apply Time Filter)」を使用して、Network Configuration Managerに脆弱性情報が追加された日にちをもとに、該当の脆弱性のみを表示することができます。
脆弱性情報の追加日時は、脆弱性履歴レポートから確認できます。
サポート対象ベンダー
本機能のサポート対象ベンダーは、以下の通りです。
ベンダー | ビルド番号 |
---|---|
Citrix MikroTik CheckPoint F5 Symantec(Blue Coat) Infoblox Riverbed Huawei NETGEAR HPE Juniper(NetScreen) |
ビルド12.6.288以降からサポート |
Cisco Juniper Palo Alto HP Aruba Arista Fortinet Dell |
ビルド12.4.104以降からサポート |
すべての脆弱性
[すべての脆弱性]機能では、以下の情報が参照可能です。
- CVE ID
- ベーススコア
- 重要度(すべてを選択した場合のみ)
- 影響を受ける装置数
- 参照URL
各ホスト名の右の[ステータス]より、該当装置ごとの対応状況をプルダウン形式で選択できます。
- レポート済み/Reported
- 確認済み/Confirmed
- 解決策を計画中/Resolution planned
- 解決済み/Resolved
- 脆弱性の対象外/Not applicable
[ステータス更新]より、装置、CVE IDに対して脆弱性のステータスを、ファイルインポート(テキスト形式)で更新することができます。
テキストファイルに記載するフォーマットは以下の通りです。
※ステータス名は、上記の英語ステータス名を指定してください。
<ホスト名/IPアドレス>,<CVE ID>,<ステータス>
例:192.168.XX.X,CVE-2020-1614,FIXED
露出装置
ネットワーク装置の中で、脆弱性の影響を受ける「装置」に焦点をおき、該当する装置を一覧表示します。
一覧では、以下の情報が表示されます。
- ホスト名
- ベンダー
- 世代(ファームウェアバージョン)
- シリーズ
- モデル
- 脆弱性の数
各ホスト名左の[▶]をクリックすることで、対象装置のファームウェアバージョンに該当するCVE IDのリストが、ベーススコアの高いIDから順に表示されます。
配布バージョン
ネットワーク装置の中で、脆弱性の影響を受ける「世代(ファームウェアバージョン)」に焦点をおき、該当する各ベンダーのファームウェアバージョンを一覧表示します。
一覧では、以下の情報が表示されます。
- ベンダー
- 世代(ファームウェアバージョン)
- 脆弱性の数
- 装置数
各ホスト名左の[▶]をクリックすることで、各ファームウェアバージョンに該当するホスト情報とそのCVE ID情報のリストが、ベーススコアの高いIDから順に表示されます。
脆弱性DBの同期
DB同期設定
本社開発元で管理している脆弱性データベースと、脆弱性情報を同期する設定を行います。
※同期は指定した時刻に日次で行われます。
DBとの同期は、デフォルトでは毎日午前2時に行われますが、[日次実行]の項目から任意の時間を指定できます。
[今すぐ更新]をクリックすることで、即時的に同期を開始します。
※[DB同期設定]ではインターネット環境が必要です。
ManageEngineデータベースの「https://ncm.nimbuspop.com」より、データを同期します。必要に応じて、ご利用環境でドメインを許可してください。
手動インポート
本機能は、製品インストールサーバーにインターネット接続がないクローズドな環境を対象に実装されました。
こちらのページの[Download vulnerability data from this link]から「vulnerability_dump.dat」ファイルをダウンロードできます。
また、チェックサム機能を使用してファイルの整合性を確認します。
上記ページの[Checksum]に記載の値を入力し、ダウンロードしたファイルをインポートすることでクローズドな環境でも情報の更新が可能です。
同期を無効にする場合(本機能が不要な場合)には、
[設定]→[一般]→[DB同期設定]画面に遷移し、[NCMデータベースとのファームウェア同期を無効にする]にチェックを入れ、保存してください。
高度なCVE検索
ベンダー名、CVE ID、デバイスのOS、バージョン、デバイスモデルを入力し、脆弱性情報の検索を行います。
検索を行い、該当のCVE IDをクリックすることで、以下の関連情報を確認することができます。
- 公開済み
- 更新日時
- ベーススコア
- 重要度
- 概要
- 参照URL