パッチ管理とは?その重要性と必要な管理プロセスを解説

パッチ管理とは

パッチ管理とは、ネットワーク上のパッチ適用状況を把握し、必要に応じてパッチを配布することでコンピューターを最新状態に保つプロセスのことです。最新状態を保つことでセキュリティも向上し、組織には必要不可欠なセキュリティ対策です。

ただパッチ管理を手動でしようとすると、かなりの時間と人員が必要となり、その他の重要な業務に手が回らなくなってしまうこともあります。

パッチ管理を自動化することで、コンピューターに対して個別のパッチ配布やアップデート管理が不要になります。このようにして、IT管理者の生産性を向上させ、パッチ管理の工数を削減できます。

近年はパッチ管理ツールを利用して、自動的にパッチ管理をする組織が大多数ですが、そのパッチ管理がなぜ重要なのかを見ていきましょう。

パッチ管理とは

なぜパッチ管理が重要なのか

パッチ管理をしないとどうなる?

近年、急激に増えている、ランサムウェア攻撃への対策として、パッチ適用はとても重要です。警察庁発表の「令和4年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」では、ランサムウェア被害にあった企業・団体等において、侵入経路とされる機器のセキュリティパッチの適用状況は、「未適用のセキュリティパッチがあった」が55%にのぼっています。

パッチ管理を適切に実施しない場合、以下のような危険性があります。

  • ソフトウェアやOSにパッチ適用をしない場合、組織が深刻なセキュリティ侵害の危険にさらされることになります。
  • ベンダーからパッチがリリースされた後、サイバー犯罪者は脆弱性を悪用するための準備をし、常に脆弱性のあるコンピューターを悪用しようとします。
  • パッチを手動で管理することで、パッチ適用に遅れが生じる可能性があります。パッチ適用が遅れることで、コンピューターが脆弱になります。
  • パッチ管理が自動化されていないために、IT管理者が中核的なビジネス活動に集中しづらくなり、残業が増えてしまいます。

パッチ管理における課題とは?

パッチ管理の重要性を認識しつつも、実行に移せないでいる企業・組織には共通の課題があります。その課題をパッチ管理自動化ツール「Patch Manager Plus」では以下のように解決できます。

パッチ管理のよくある課題とソリューション

多くのサーバーやコンピューターを利用している組織では、すべてのパッチを管理するのに膨大な時間と手間がかかります。またIT管理者がパッチを手動で管理する場合、抜け・漏れ等のリスクも残ります。

しかしPatch Manager Plusなら、自社の運用に適したパッチ管理ができ、自動化によって効率的で確実なパッチ管理が可能になります。

ManageEngineのパッチ管理プロセス

ManageEngineのパッチ管理プロセス

脆弱性情報の収集

脆弱性情報やパッチ情報はベンダーのサイトから自動収集され、ZOHO Corporationにあるクラウド上のパッチデータベース(以下、パッチDBとする)に格納されます。パッチDBはPatch Manager Plusサーバーと自動同期します。

欠落パッチの検出

パッチDBの同期後、コンピューターを自動的にスキャンし、自動収集した脆弱性情報と端末内の資産情報を自動的に関連付け、適用すべきパッチ(欠落パッチ)を検出します。またオンデマンドでスキャンを実行することも可能です。

パッチのダウンロード

欠落パッチはベンダーサイトからパッチ配布時に自動でダウンロードされます。セキュリティ更新プログラム、セキュリティ以外の更新プログラム、サービスパック、ロールアップ、Feature Update(機能更新プログラム)が含まれます。オンデマンドでパッチのダウンロードのみを実行することも可能です。

パッチテストと承認設定

パッチを本番環境にパッチを適用する前に、テストグループに対して適用します。正常に適用されたパッチを承認し、承認済みパッチを本番環境に自動的にパッチ適用します。

パッチの配布

配布ポリシーにて、パッチを配布するスケジュールや配布後の動作(再起動/シャットダウン)などを設定し、パッチ適用を管理者が制御できます。

パッチ管理レポート

パッチ適用が成功すると、レポートが自動生成され、管理画面上で最新情報を確認できます。またPDF/CSV/XLS形式で定期的に出力できます。

デバイス管理をより強力にサポートするために、パッチ管理ツールであるPatch Manager Plusの機能とエンドポイントの総合的な管理が可能なEndpoint Centralをご検討の場合、以下の機能比較をご覧ください。
スモールスタートで始める場合はPatch Manager Plusを網羅的に管理する場合は統合エンドポイント管理ツールのEndpoint Centralをご利用ください。

機能一覧Endpoint CentralPatch Manager Plus
パッチ管理
ソフトウェア配布 
リモートコントロールリモート接続 
電源管理 (リモートシャットダウン/再起動)
(リモートログオフ可能)
システムマネージャー 
インベントリ管理 
モバイルデバイス管理 
端末設定 
ソフトウェア自動更新の無効化
レポート
備考総合的なエンドポイント管理ソフトとして、組織管理下にあるあらゆるデバイスのセキュリティーと資産を管理します。統合エンドポイント管理ソフトはIT管理者の運用管理業務を効率化して管理業務のコストパフォーマンスを改善します。パッチ管理の対象としてクライアントやサーバーとして利用されているOSと、そのOS上で稼働しているソフトウェアに対するパッチ管理ソフトウェアとして、企業のセキュリティーを守ります。 IT資産管理をスモールスタートでご利用いただけます。
 
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