組み込みデータベースサーバー(PostgreSQL)をMS SQL ServerまたはPostgreSQL Serverの別のインスタンスに移行する

サポートされているデータベースの移行:

  • PostgreSQL ServerからMS SQL ServerまたはPostgreSQL Serverの別のインスタンス
  • MS SQL ServerからPostgreSQL Server、またはMS SQL Serverの別のインスタンス

サポートされているデータベースバージョン:

  • PostgreSQL:9.3から9.5
  • MS SQL:2005以降

組み込みのPostgreSQLを別のデータベースに移行するには、次の手順をご参照ください。

PostgreSQLデータのバックアップ

  1. AD360を停止します。
  2. 管理者としてコマンドプロンプトを開き、<AD360_インストールディレクトリ>\binへ移動します。
  3. backupDB.batを実行し、PostgreSQLデータベースのデータをバックアップします。
  4. デフォルトでバックアップファイルは、<AD360_インストールディレクトリ>\Backupに保存されます。

MS SQL Serverの設定

MS SQL Serverに共通の設定

  • SQL Server 構成マネージャーを開きます。
  • SQL Serverへ進み、サービス SQL Server Browserが実行中であることを確認します。
  • SQL Server 構成マネージャー--> SQLEXPRESS用のプロトコル (MS SQLの設定中の所定インスタンス) --> TCP/IP有効化へ進みます。
  • 次にSQL Server(SQLEXPRESS - 所定インスタンス)サービスを再起動します。
  • SQL Server 構成マネージャー用の以下の設定を行います。
    • SQL Serverネットワークの構成-->インスタンス用のプロトコル-->すべて有効化します。
    • SQL Native Clientの構成-->クライアントプロトコル -->すべて有効化します。

ドメイン上の別のユーザー用ログオン情報の発行

  • SQL Server Management Studioを開きます。
  • <MACHINE_NAME>\SQLEXPRESS--> セキュリティ --> ログインを展開します。
  • AD360上のユーザーがリストに表示されていることを確認します。

AD360上のユーザーがリストに表示されていない場合、ログイン、新規ログインと右クリックし、ログインしたいユーザー名を入力してください。新規ユーザーには、db_ownerのsysadminサーバーレベルの役割とデータベースレベルの役割が必要です。

手順に従ってsysadmin役割の許可を発行してください。
ユーザーを右クリック-->[プロパティ]をクリックします
[サーバーの役割]-->「sysadmin」を確認し「OK」をクリックします。

ユーザー役割についての詳細: 次のリンクをご参照ください:
サーバーレベルの役割の場合:https://docs.microsoft.com/ja-jp/sql/relational-databases/security/authentication-access/server-level-roles?view=sql-server-ver15
データベースレベルの役割の場合:https://docs.microsoft.com/ja-jp/sql/relational-databases/security/authentication-access/database-level-roles?view=sql-server-ver15
その他のリソース: http://www.MS SQLcity.com/Articles/Adm/SQL70Roles.htm
ユーザーのサーバー役割は「sysadmin」であり、ユーザーのデータベース役割は「db_owner」である必要があります。
sysadminサーバー役割のメンバーはSQL Serverで任意のタスクを実行でき、データベースの全機能を管理可能な権限があります。
db_ownerデータベース役割のメンバーはデータベースで任意のタスクを実行できます。


ローカルコンピューターのMS SQL Server

以下のファイルを<AD360_インストールディレクトリ>\binにコピーします。

  • bcp.exeファイル:<MS SQL_インストールディレクトリ>\Client SDK\ODBC\130\Tools\Binn
  • bcp.rllファイル:<MS SQL_インストールディレクトリ>\Client SDK\ODBC\130\Tools\Binn\Resources\1033

リモートコンピューターのMS SQL Server

対応するSQLネイティブクライアント/コマンド行ユーティリティは、MS SQL ServerバージョンとAD360マシンのCPU仕様に応じてAD360をインストールしたサーバーにインストールしてください。

MS SQL Serverバージョン

コマンドラインのユーティリティとネイティブクライアント

2008

ダウンロード

2012

ダウンロード

2014

ダウンロード

2016

ダウンロード

2017

ダウンロード

コマンド行ユーティリティをインストール後、以下のファイルをコピーします。

ファイルを<AD360 Home>\binフォルダーにコピーします。

  • bcp.exeファイル:<MS SQL_インストールディレクトリ>\Client SDK\ODBC\130\Tools\Binn
  • bcp.rllファイル:<MS SQL_インストールディレクトリ>\Client SDK\ODBC\130\Tools\Binn\Resources\1033

Windowsファイアウォールの設定

MS SQL Serverマシンのファイアウォールが有効な場合、TCPポートとUDPポートが開いているはずです。

UDPポートは通常1434です。

TCPポート設定を確認するにはSQL Server 構成マネージャーを開きます。

  1. SQL Serverネットワーク構成--><インスタンス>用プロトコルをクリックします。
  2. [TCP/IP]-->[プロパティ]-->[IPアドレス]タブ-->[TCP動的ポート]までスクロールし、ファイアウォールに現在の値を入力します。

データベースを移行する手順

  1. AD360に管理者としてログインします。
  2. [管理]-->[一般設定]-->[データベースの設定]-->[データベースの構成]に移動します。
  3. [コンポーネント名]AD360を選択します。
  4. [データベースサーバーを選択]にて、変更するデータベースサーバーを選択します。
  5. PostgreSQLサーバーを選択した場合、次のようになります。
    • [DBサーバー名/IP]にて、PostgreSQLデータベースサーバーのホスト名/IPアドレス、ポート番号を入力します。
    • 新しいデータベースを作成する権限を持つユーザーのユーザー名パスワードを入力します。
  6. MS SQLサーバーを選択した場合、次のようになります。
    1. [DBサーバー名/IP]にて、MS SQLデータベースサーバーのホスト名/はIPアドレス、ポート番号を入力します。
    2. [DBサーバーインスタンス]にて、使用するSQL Serverインスタンスを選択します。
    3. Bcp.exeファイルおよびbcp.rllファイルを既に移動している場合は、[bcp.exeファイルを選択]および[bcp.rllファイルを選択]に使用されているファイルが表示されます。そうでない場合は[参照]をクリックし、SQL Serverのインストールディレクトリからbcp.exeファイルおよびとbcp.rllファイルを選択します。
    4. 認証には、Windows資格情報/SQL Serverユーザーアカウントのいずれかを使用できます。
    5. SQL Serverユーザーアカウントを使用する場合、[SQL認証]を選択し、ユーザー名とパスワードを入力します。
    6. Windows認証を使用する場合、[Windows認証]を選択し、Windowsドメインユーザーアカウントのユーザー名、パスワードを入力します。現在マシンにログインしているユーザーのユーザー名とパスワードを自動入力するには、[規定のWindows認証を使用する]にチェックを入れます。
    7. 使用するユーザーアカウントには、選択したMS SQL Serverにデータベースを作成するためのアクセス許可が必要です。

  7. 古いデータベースから新しいデータベースにデータをコピーするには、[既存のデータを移行]にチェックを入れます。

    重要:AD360の新規インストールのデータベースまたはコンポーネントに変更を加える場合のみ、チェックを外したままにしてください。

  8. [保存]をクリックします。
       概要