VPNの利用履歴とは?
VPNの利用履歴とは、ユーザーがVPNに接続して通信した証跡を記録・保存したものです。VPNの履歴は、VPN機器のログから確認することが可能です。
VPNの履歴を確認すると、
- 誰がVPNを利用したか
- ユーザーが接続したサーバー(Webページ)
- VPNを使用した通信量
- 通信のプロトコル
- VPNの認証に失敗したユーザー
など「誰がVPNを利用したか」「ユーザーがVPNを経由してどのような通信を行ったのか」などを詳細に把握することが可能です。
VPNの履歴のメリット・デメリット
VPNの履歴を記録するVPNのメリットとデメリットについて、VPNネットワークの管理者とVPNネットワークを利用するユーザーとの両視点から解説します。
管理者から見たVPNの履歴保存のメリット・デメリット
VPNの履歴を保存・確認することのメリットはVPNが不正に使用されていないかを確認できる点が挙げられます。
近年は、VPNを踏み台として複数のネットワークを経由し本来の発信元を隠しサイバー攻撃が行われるケースが増加しています。VPNの管理者はVPNが犯罪に利用されることを防ぐため、ユーザーと利用履歴の管理を適切に実施すべきと言えます。
また、昨今増加するテレワーク・リモートワークのため、企業が社員に自宅などからVPNを経由して社内ネットワークへ接続することを義務づけるケースがあります。企業の担当者はVPNの履歴を確認することで、ユーザーごとのVPNの使用状況を確認して利用状況の把握をするほか、社内ネットワークの帯域の制御や管理をすることができます。
一方、VPNの履歴を確認することのデメリットとしては、VPNの履歴を確認するためには、VPNのログを解析する必要があります。一般的にユーザー数や通信量が多ければログの量は膨大になりやすいため、これを解析するにも、解析のための時間と知識が必要となります。
ユーザーから見たVPNの履歴保存のメリット・デメリット
利用履歴を管理しているVPNネットワークを利用することのメリットは、利用履歴が管理されているそのVPNネットワークは、利用履歴を管理していないネットワークと比較してVPN不正利用のリスクが少なく、セキュリティが強化されている点です。
VPNが不正に使用されると、VPNネットワーク内にサイバー攻撃を目的とした不正なユーザーが侵入し、VPNに接続している他のユーザーがサイバー攻撃の対象となってしまう可能性があります。
セキュリティリスクを回避するためにも、不正なユーザーの利用・侵入リスクが少ない、適切に管理されたVPNを利用することをおすすめします。
一方で、VPNを利用している間の通信は、VPN管理者がVPN履歴を見れば内容を把握されてしまうことがデメリットとなります。
プライバシー保護の目的や地域制限回避の目的で他社が提供するVPNサービスを使用する場合は、VPNの利用履歴の取り扱いについて、VPNサービスプロバイダーがどのような方針を持っているのかを確認し、利用するサービスを選定する必要があります。
VPNサービスの利用履歴の取り扱い方針が顧客のプライバシー優先になっていない場合、VPNログが第三者に販売され、ユーザーの行動傾向のデータとして利用されてしまう可能性があります。
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