外形監視とは?普通の監視とは何が違う?

外形監視とは、WebサイトやWebアプリケーションを、Webサーバー等が配置されているネットワークの外からユーザーと同様の方法でアクセスして監視することです。
通常の監視方法よりもユーザーが体感するWebサイトのパフォーマンスを計測することが可能です。

これまでの一般的なWebサイトやWebアプリケーションの監視と言えば、

  • URLへHTTPアクセスを行ってその応答時間や応答コードを調べる
  • Webサイトを構成するWebサーバーやサーバー、データベースなどのミドルウェアのパフォーマンスをそれぞれ監視する

などの手法が一般的でした。

外形監視に興味のある方 必見!
カンタンに外形監視を実現するツールを解説

このような手法は現在においても有効な監視手段の1つです。
しかし、実際のWebサイトのパフォーマンスと照らし合わせてみると、従来の監視での監視結果とユーザーが体感するパフォーマンスに差があるケースがありました。

この差が生まれてしまう原因としては、実際のユーザーがWebサイトにアクセスする際には従来の監視対象となっている要素よりも広範囲にわたる要素が絡み合ってWebサイトのパフォーマンスとなっているためです。

具体的に挙げると、ユーザーがWebサイトにアクセスするまでのクライアント端末自体のパフォーマンス、ユーザーがWebサイトへアクセスするのに使用するネットワークのパフォーマンス、Webサーバーとデータベースサーバー間のネットワークのパフォーマンスなどです。

いかなる時でもインターネットさえあればWebサイトにアクセスできることが当たり前となった昨今、Webサイトを素早く表示してサービスをどれだけ快適に使用できるかが、ユーザーを継続的にサイトにつなぎ留めるための重要な要素となります。

米・Aberdeen社の調査によると、ページの表示速度が1秒遅くなると
コンバージョンが7%低下 し、顧客満足度は16%低下 すると言われています。

よって、従来の要素毎の監視に加えて、外形監視を実施してWebサイトのパフォーマンスを把握して改善していくことが今後より一層重要となると考えられます。

従来の監視と外形監視 図1. Webサイト・Webアプリケーション監視における従来の監視方法と外形監視の違い

※なお、上記で説明した監視方法は日本国内では「外形監視」という呼称が広く使用されていますが、このような監視は英語で「Synthetic Monitoring 」と呼ばれ、それを直訳した「合成監視」「合成モニタリング」という名称で呼ばれることもあります。古典的な監視方法のようにコマンドを打ってその応答を機械的に読み取るのと異なり、ユーザー体感という感覚的な点から監視データを生み出すイメージのため「Synthetic(合成)」という用語が使用されたと言われています。

 

外形監視の仕組み

前項で述べたとおり、外形監視はWebサイトに一般のユーザ-と同じようにアクセスしてWebサイトのパフォーマンスを計測する監視方法です。

このため、Webサイトにアクセスする一般ユーザーにより近いデータを計測するためには、Webサイトが配置されているネットワークの外からインターネットを介してアクセスする必要があります。

監視ツールでこれを実現する場合は、Webサイトのネットワークとは別の場所に監視ツールを配置し、監視したいWebサイトにアクセスする仕組みにする必要があります。

また、ユーザーと同様のパフォーマンスを計測するためには、従来のWebサイト監視のようにページのファイル1つを監視するのではなく、アクセスしたページで必要な全てのスクリプト・画像ファイル・CSSファイル等を読み込んで実行するのに掛かった時間を計測することが必要です。

これまでに挙げた項目をまとめると、外形監視では以下のような仕組みを実現することが理想と言えます。

外形監視の仕組み 図2. 外形監視の流れと取得する主な監視データ

外形監視を実現するツール2選

ここからは、これまでにご紹介した外形監視を手軽に実現できる監視ツールを2つご紹介します。

オンプレミス型監視ソフト

ManageEngineのアプリケーションパフォーマンス管理ソフトウェア(APMツール)である「Applications Manager」は、外形監視を簡単に実現できるツールです。指定したWebサイトに実際にブラウザーを使用してアクセスし、ユーザーと同じようにサイトを表示してパフォーマンスを計測します。

また、文字入力やクリックなどの動作シミュレーションにも対応していますので、Webサイトのユーザーが頻繁に使用するログインや、ECサイトで重要な決済プロセスなども監視することが可能です。

外形監視の他、ネットワークやサーバー・Webサーバー・データベースなど、Webサイトに関わるすべての要素を細かく監視可能な他、障害管理や予兆検知、データ解析も実現します。

WebサイトやWebサービスの外形監視をご検討の際には、是非Applications Managerをお試しください。

ツールの概要資料 体験サイト  ツールの無料ダウンロード

 

SaaS型監視ツール

SaaS型監視ツールの「Site24x7」も外形監視を簡単に実現できるツールです。クラウドサービスのため、国内3都市、全世界100以上の地域からエンドユーザーが体感するレスポンスを可視化できます。わかりやすい管理画面で、誰でも簡単に、今から5分で始められます。

また、外形監視の他、クラウドからネットワーク監視・サーバー監視・APMまでサポートします。必要な監視機能を必要な分だけ使うことができる上、フリープランも提供されているので気軽に始められるのが特徴です。

情報入力不要でツールの使用感を確認できる体験サイトも提供しております。実際に操作いただくことも可能です。※一部制限あり

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