OUベースの委任
OUベースの委任では、各種OUを管理対象にした様々な役割を、セットにして、オペレーターに委任できます。例えば、以下の2つの役割をオペレーターに委任できます。
- 財務やマーケティングOUを管理対象にしたユーザー作成の役割
- 人事OUを対象にしたユーザーのロック解除の役割
Active Directoryでこの操作をすると、複雑になる可能性があり、また、オペレーターに役割を委任するごとに、新しいコードが必要です。ADManager Plusは、OUベースの、オペレーターへの役割の委任を、監査レポート付きで、提供します。
ADManager Plusの委任機能では、委任されたタスクの実行をワークフローによって微細に管理できます。ワークフローはセキュリティをさらに強化する上で重要です。
OUベースの委任を利用することで、次のことができます。
- オペレーターが、任されたタスクを実行するための権限のみを持つようにできます。そのために、各OUに対する役割を定義、カテゴライズおよび細分化できます。
- 標準的な組織のセキュリティを保証し、アイデンティティ・ガバナンス効率を向上できます。
- IT規制コンプライアンスおよびその他のポリシーに対応したセキュリティを実行できます。
OUベースの委任を有効にする手順
- ADManager Plusに管理者としてログインします。
- [委任]タブ→[オペレーターの委任]→[オペレーター]と移動します。
- 該当のオペレーターを編集するため、鉛筆アイコンをクリックします。
- 画面右端上の[OU-based delegation]をクリックします。
- 開いたポップアップウインドウで、「OUベースの委任」を有効にします。
- [今すぐ切り替える]をクリックします。
- ドメインベースの委任からOUベースの委任に切り替えた場合、ドメインベースの委任に戻すことはできなくなります。
- 委任は製品内でのみ作用し、Active Directory内の、オペレーターの実際の権限は変わりません。
- 該当のドメインを選択します。
- OUベースの委任の詳細オプションが表示され、必要に応じて以下の設定ができます。
- OUの選択:オペレーターが管理可能なOUを選択します。管理可能なOUに子OUを含めない場合は、[子OUを除外する]オプションにチェックを入れます。
- オペレーターの役割を選択:オペレーターに委任する、任意の役割を選択します。オペレーターはこの役割を[OUの選択]で選んだOUに対して実行できます。
- テンプレートの割り当て:オペレーターが利用可能なテンプレートを選択します。
- 管理者として振る舞う:このオプションにチェックを入れると、オペレーターの権限が、ADManager Plusにおいて管理者と同等にまで昇格します。その際に、Active Directory内の権限は変更されません。
- 複数の役割、またはOUを設定するには、[オペレーターの役割の選択]の近くにある[+]アイコンをクリックします。
- 同様に、必要に応じて他のドメインに関する委任を設定します。
- [変更を保存]をクリックします。
注意