製品データベース(PostgreSQL/MySQL)をMSSQLに移行する手順
ADAudit PlusはデフォルトでPostgreSQLデータベースをバンドルしています(ビルドによってはMySQLの場合があります)。ADAudit Plusが使用するデータベースをPostgreSQL/MySQLからMSSQLへ移行する手順を説明します。
サポート対象のMSSQLバージョン
- SQL server 2005
- SQL server 2008
- SQL server 2008 R2
- SQL server 2012
- SQL server 2014
- SQL server 2016
- SQL server 2017
1. MSSQLサーバーの設定
- SQL Server 構成マネージャー を起動します。
- [ SQL Server のサービス ] に移動して、[ SQL Server Browser ] が「実行中」となっていることを確認します。
- [ SQL Server ネットワークの構成 ] > [ SQLEXPRESS (設定したインスタンス名) のプロトコル ] > [ TCP/IP ] が「有効」となっていることを確認します。
- [ SQL Native Clientの構成 ] > [ クライアントプロトコル ] > 全ての項目が有効となっていることを確認します。
- SQLサービスを再起動します。
2. 資格情報の付与
ADAudit Plusに設定したユーザーアカウントはMSSQLインスタンスへのアクセス権および適切な権限を持っている必要があります。
- 移行の際にSQLサーバー認証を使用した場合、MSSQLインスタンスへのアクセス権とパーミッションが自動的に設定されます。しかし、Windows認証を使用する場合は、以下のようにアクセス権とパーミッションの付与が必要です。
- SQL Server Management Studio を起動後、[ ホスト名\SQLEXPRESS (設定したインスタンス名) ] > [ セキュリティ ] > [ ログイン ] と展開します。
- ADAudit Plusサービス起動ユーザーが存在していることを確認します。存在しない場合、存在しない場合、[ ログイン ] > [ 新しいログイン ] をクリックして、ユーザーを登録してください。ユーザーは[ サーバー ロール ] として"sysadmin"レベル、[ データベース ロール ] として"db_owner"レベルを保持している必要があります
3. MSSQLサーバーとの接続を有効化
MSSQL Serverがリモートコンピューターの場合、ADAudit PlusサーバーにSQL native client (sqlncli.msi)、command line utilities (SqlCmdLnUtils.msi)、およびODBC Driver (msodbcsql.msi)をインストールしてください。
| SQL Server version | Command Line Utilities (cmdlnutils) | Native Client (ncli) | ODBC Driver (odbc) |
| 2008 | https://www.microsoft.com/en-in/download/details.aspx?id=44272 | https://www.microsoft.com/en-in/download/details.aspx?id=44272 | Not needed. |
| 2012 | https://www.microsoft.com/en-in/download/details.aspx?id=43339 | https://www.microsoft.com/en-in/download/details.aspx?id=43339 | Not needed. |
| 2014 | https://www.microsoft.com/en-US/download/details.aspx?id=53164 | Not needed. | https://www.microsoft.com/en-in/download/details.aspx?id=36434 |
| 2016, 2017, and 2019 | https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=56833 | Not needed. | https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=56833 |
同じバージョンのSQL native client (sqlncli.msi)、command line utilities (SqlCmdLnUtils.msi)、およびODBC Driver (msodbcsql.msi)をインストールする必要があります。
MSSQLインストールフォルダー下に存在する以下2つのファイルを、<ADAudit Plus_インストールフォルダー>\bin下にコピー&ペーストします。
- bcp.exe- \Tools\Binn\bcp.exe
- bcp.rll- \Tools\Binn\Resources\1033\bcp.rll
4. 必要TCP/UDPポートの開放 (ファイアウォールを経由してMSSQLサーバーインスタンスにアクセスする場合)
- 使用するUDPポート番号: 1434
- 使用するTCPポートの確認するため、[ SQL Server ネットワークの構成 ] > [ SQLEXPRESS (設定したインスタンス名) のプロトコル ] > [ TCP/IP ] を右クリックして [ プロパティ ] を開きます。
- [ IP アドレス ] タブに移動して、[ TCP 動的ポート ] を確認します。
- 設定されているポートをファイアウォールで開放します。
5.データベース移行
- ADAudit Plusを停止します。
- ADAudit Plus起動ユーザーと同じユーザーでコマンドプロンプトを起動後、 <ADAudit Plus_インストールフォルダー>\bin\ChangeDB.bat を実行
- [ ADAudit Plus - DB Configuration ] が表示されます。[ MSSQL Server ] を選択後、MSSQLサーバーのホスト名/インスタンス/データベース名を入力します。
- 既存のデータをPostgreSQL/MySQLからMSSQLに移行する場合は、「Migrate Data」オプションで「Yes」を選択します。データ移行しない場合は、「No」を選択します(ADAudit Plusを新規にインストールする場合)。
- MSSQLサーバーがSSL通信を有効化している場合は、「SSL Encrypted」で「Yes」を選択します。有効化していない場合は、[No]を選択します。
Tip:MSSQLサーバーでSSL証明書を作成する方法として、こちらのページ内のstep1をご参照いただけます。
- 認証の種類を選択します。[ Windows Authentication ] を選択した場合、ログオンしているユーザーの資格情報が使用されます。[ SQL Server Authentication ] を選択する場合、任意の資格情報を入力します。
NoteSQL Server Autenticationを選択した場合、MSSQLインスタンスへのアクセス権とパーミッションが自動的に設定されます。しかし、Windows Authentication を選択した場合、[ 2. 資格情報の付与] で説明したように、アクセス権とパーミッションの付与が必要です。
- [ Test Configuration ] をクリックすることで、認証情報の検証が可能です。
- [ Save ]をクリックします。
[ Migrate Data ] にて [ Yes ] を選択した場合は、保存後に自動的にデータの移行が開始されます。
Note: アーカイブされたファイルのデータは、PostgreSQLとMSSQL間にて異なるフォーマットで保存されています。したがって、データ移行完了後、管理者としてコマンドプロンプトを起動 → <ADAudit Plus_インストールフォルダー>\bin に移動し、次のコマンドを実行してください。ChangeArchive2BCPSupport "C:/ManageEngine/ADAudit Plus/archive/tablebackup" "C:/ManageEngine/ADAudit Plus/archive/tablebackup_new" postgres mssql